PASSWORD

      COVID-19 NEWS

新型コロナウイルス、パンデミックへの対処の現状

東京都の新規感染者13人(2020/6/1 15:46)

 

新型コロナ第2波、第3波の予兆?


 

福岡・北九州市

【西日本新聞社 ・2020/05/30 23:17】北九州市は30日、新たに16人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。クラスターが発生していた北九州総合病院(小倉北区)では新たに医療スタッフ9人の感染を確認、同病院の感染者は計23人となった。感染経路不明は5人。市内の感染確認は23日から8日連続で、同期間で計85人となった。

30日の感染判明者は10歳未満~80代で、若松区を除く市内6区で確認。北九州総合病院では保健所の立ち入り調査が続いており、感染が確認された医療スタッフ2人の子どもが通う葛原保育園(小倉南区)は、31日に消毒を実施し、当面の間休園の措置を取る。10歳未満の感染者は葛原小(同区)の男児で、28日に感染が確認された八幡西区の自営業男性の濃厚接触者。同校も31日に消毒を行い、当面の間休校する。

八幡東区の30代男性の感染者は、小倉北特別支援学校の教諭。同校では教員2人の感染が既に確認され休校中だが、濃厚接触者ではないという。

福岡市は30日、新型コロナウイルス感染症から回復した同市南区の70代男性が、退院後に悪寒などを発症して再び陽性になったと発表した。市によると、男性はクラスターが発生した特別養護老人ホーム「第2花畑ホーム」(同区)の入所者。4月26日に最初の陽性反応が出て入院し、陰性となったため今月26日に退院していた。

 

東京都

【日本経済新聞・2020/05/29 15:12】東京都で29日、新型コロナウイルスの感染者を新たに22人確認したことが関係者への取材で分かった。1日あたりの新規感染者が10人以上となるのは4日連続で、20人を超えるのは5月14日以来となる。都内の感染者は累計で5217人となった。

 

世界の新型コロナウイルス感染の現状
ジョンホプキンス大学発表

 

日本各県の感染症患者用ベッド数の推移
新型コロナ第2波、第3波への備えは十分か? 
国民や医療従事者を疲弊させない体制の構築は進むのだろうか?

感染症による影響を低減化する(隔離、ベッド治療)各県の努力の推移
日本各県の感染症患者用ベッド数
(2020/5/11 NHK)(2020/4/27 NHK)

 

PCR陰性の感染者から広がった院内感染 精度に限界

朝日新聞社 2020/06/01 15:00】PCR検査で新型コロナウイルス感染は「陰性」と判定された入院患者が実は感染しており、相部屋に移って集団感染につながった。そんな事例が神奈川県で起きた。PCR検査は拡充が求められている一方、精度には限界がある。感染を把握する確実な手段がない中、医療機関は院内感染が起きないよう、対応を模索している。

 救命救急センターを構え、地域医療の中核を担う小田原市立病院(神奈川県)。4月12日、発熱があった患者に医師の判断でPCR検査をした。新型コロナとは違う病気で入院予定だった。結果は陰性。念のために個室に入り、CT検査もしたが肺炎の疑いはみられなかった。 検査から1週間後、患者は他の患者もいる大部屋に移り、数日過ごして退院した。しかし、発熱が続いて再入院すると、PCR検査で陽性と出た。病院は翌日、前回の入院で患者が過ごした大部屋にいた患者や担当の職員を検査。計7人の感染が判明した。

 同様のことは後日、別の大部屋でも起きた。5月2日に新型コロナの感染疑いで入院した患者は、PCR検査で陰性。CT検査も異常はみられなかった。2日後に大部屋に移り、その後、この部屋の患者で発熱が相次いだ。大部屋に移った患者を含め、患者計7人の感染が確認された。

 感染拡大の詳しい経緯はわかっていない。ただ、病院側は、感染しているのに検査で「陰性」と出た偽陰性の患者が、個室から大部屋に移って感染を広げたとみている。

 感染確認に使われるPCR検査は、精度の問題を抱える。

海外の論文によると、最もウイルスを検出しやすい発症3日後ぐらいでも、実際は感染しているのに「陰性」と判断される偽陰性は20%ほど。より簡便な抗原検査よりは高い精度だが、感染者5人のうち1人は見逃される計算だ。検査では、鼻やのどの奥をぬぐい、その液にウイルスが含まれるか調べる。検体をとる場所が鼻かのどかでも、精度は少し変わる..

 

新型コロナ、発症から11日後には感染力なし-シンガポールの研究

ブルームバーグ 2020年5月25日 13:23 JST】 シンガポールの感染症専門家による新しい研究によれば、新型コロナウイルス感染症(COVID19)患者は発症から11日後には検査で陽性反応を示したとしても、もはや感染力はないという。
シンガポールの国立感染症センターとシンガポール医学アカデミーの共同研究論文は検査が陽性であっても「感染力または生存ウイルスと同等の意味ではない」し、このウイルスは「発症11日目以降は分離も培養もできなかった」と指摘した。

この論文はシンガポールの患者73人の調査に基づいてまとめられた。
最新の調査結果は、同国の患者の退院指針に影響を与える可能性がある。現在の退院基準は感染力の有無ではなく陰性結果に基づく。 シンガポールの累計感染者3万1068人のうち、約45%に相当する1万3882人が23日正午までに病院などから退院している。

原文:Covid-19 Patients Not Infectious After 11 Days: Singapore Study

 

感染拡大阻止への日本人の行動の変化


Google社は、新型コロナウイルスの感染率を低下させるためには、社会的距離測定などの公衆衛生戦略がますます重視されているとし、Googleマップユーザーの、2020年1月3日金曜日から2月6日木曜日までの行動履歴を平均値として最新の混雑状況を比較する方法で行動状況を可視化した。COVID-19 Community Mobility Report
同レポートでは、集計された匿名化データを使用して、小売およびレクリエーション、食料品店、薬局、公園、交通機関、職場、住宅など、さまざまな場所への移動傾向をグラフ化した。

2020年5月21日までの状況


●2020年5月16日までの状況
●2020年5月9日までの状況
●2020年5月2日までの状況
●2020年4月26日までの状況
●2020年4月17日までの状況
●2020年4月11日までの状況
●2020年4月5日までの状況
●2020年3月29日までの状況


感染症防止対策の発表、実施推移

  • 5月25日 日本:安倍首相緊急事態宣言を5月25日より解除(全国)
  • 5月14日 日本:安倍首相緊急事態宣言を5月15日より一部緩和
  • 5月4日 日本:安倍首相緊急事態宣言を5月末まで延長
  • 4月16日 米国:トランプ大統領、終息後の経済政策説明
  • 1月09日 WHO:「武漢での肺炎は新型コロナウイルス」声明発表
  • 4月16日 日本:新たに北海道、茨城、石川、岐阜、愛知、京都を加えた13都道府県を「特定警戒都道府県」と指定(日本:陽性8339人、死亡165人/回復901)
        (世界で感染者201万人突破、死亡者13.1万人、回復50.1万人)
  • 4月07日 日本:緊急事態宣言の発令、「特定警戒都道府県」として東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県を指定(日本:陽性3817人、死亡80人)
  • 4月01日 日本:安倍首相、新型コロナウイルス感染対策として全世帯に「布マスク2枚」配布すると発表
  • 3月25日 日本:東京都他で知事による外出自粛要請開始(日本:陽性1160人、死亡43人)
  • 3月24日 日本:東京オリンピック延期決定(日本:陽性1095人、死亡42人)
  • 3月23日 英国:「集団免疫」(緩和策)から「封じ込め」策へ転換(ロックダウン)
  • 3月13日 日本:「緊急事態宣言」参議院本会議可決成立(日本:陽性659人、死亡19人)
  • 3月12日 英国:隔離による「封じ込め」から「集団免疫」(緩和策)へ転換
  • 3月11日 WHO:「パンデミック」表明
  • 3月09日 日本:新型コロナウイルス感染症対専門家会議 「新型コロナウイルス感染症対策の見解」発表
  • 3月07日 世界:感染者数(世界)10万人超 
  • 3月05日 日本:習主席の来日延期発表、外務省、中国を渡航中止勧告地域指定
  • 2月26日 日本:政府によるイベントなどの縮小、学校の休校要請(27)
  • 2月24日 米国:ニューヨークダウ1031ドル下落
  • 2月21日 中国:新型肺炎の感染ペースが鈍化
  • 2月19日 韓国:キリスト教会で20人のクラスター感染、その後拡大
  • 2月17日 日本:警戒レベル引き上げを見送り(日本:陽性46人、死亡1人)
  • 2月13日 日本:中国感染地域からの来航者上陸禁止
  • 2月05日 日本:ダイヤモンド・プリセンス号で集団の感染が発覚
  • 2月01日 米国:14日以内に中国からの入国を拒否
  • 1月31日 WHO:「緊急事態宣言」を発表
  • 1月28日 日本:国内で日本人が初めて感染
  • 1月28日 日本:政府が「指定感染症」に認定
  • 1月23日 中国:武漢市の空港・鉄道の運行停止開始
  • 1月23日 WHO:「緊急事態宣言」を見送り
  • 1月22日 WHO:緊急会議
  • 1月21日 米国:初の感染者
  • ※感染者数は朝日新聞デジタルより

    新型コロナウイルス関連特設サイト

    内閣官房
    新型コロナウイルス 感染症対策

    NHK
    特設サイト 新型コロナウイルス:ニュース、データ、知っておきたい

    日本経済新聞
    チャートで見る日本の感染状況 新型コロナウイルス

      

    読売新聞  2020/06/01 14:28】神戸市内の救急搬送で4月、4か所以上の医療機関に受け入れを断られるなどしたケースが176件に上り、前年同期比で約2倍に増えたことが、神戸市消防局への取材でわかった。新型コロナウイルスの感染が疑われる患者について、医療機関側が受け入れを拒むケースが相次いだとみられ、対策が急がれる。

     総務省消防庁は、医療機関に受け入れが可能かどうかを4回以上照会し、現場に到着してから搬送先が30分以上決まらなかった場合について、「救急搬送困難事案」と分類している。

    神戸市消防局によると、こうした「たらい回し」事案は、3月は82件だったが、新型コロナの感染が広がった4月は176件と2・1倍に。昨年1年間では計1093件で、月平均91件と比べても1・9倍となった。

     5月も18日時点で122件あり、前年同期(55件)に比べて2・2倍に上る。  4月中旬に発熱した80歳代の男性が運ばれた事案では、搬送先が決まるまでに16回にわたって問い合わせを繰り返し、約1時間40分かかった。
     4月の176件のうち、99件(56%)が37・5度以上の発熱や、息切れといった呼吸器系の症状など、新型コロナの感染が疑われる症状を訴えた患者だった。
    救急隊員が搬送する際、複数の病院から「新型コロナに感染している可能性がある場合、院内の態勢が整っておらず受け入れは難しい」と説明されたといい、多くのケースが院内感染を恐れて拒否したとみられる。
     厚生労働省は4月、自治体に発熱などの症状だけを理由に診療を拒否しないよう医療機関に周知することを求める通知を出していた。  市消防局救急課は「感染の減少とともに、搬送を拒否される事案も減りつつあるが、第2波に備え、医療機関には受け入れ態勢を確保するよう求めていきたい」としている。

    外出自粛要請 総件数は減少
     一方、4月の救急出動の総件数は減っており、新型コロナの感染拡大で外出する人が減ったことなどが影響しているとみられる。 神戸市消防局によると、4月の救急出動件数は5332件で、前年同期(6769件)と比べて21・2%減少。内訳は、発熱などの急病3401件(前年同期比21・1%減)▽路上での転倒や階段からの転落といった一般負傷957件(同14・8%減)▽交通事故260件(31・2%減)――などとなった。
    市消防局は「外出自粛が要請され、自宅にいることが多くなり、事故などが減ったのではないか」とみている。

     

    新型コロナ収束は「安倍政権ではなく国民の決意があったから」
    海外メディアが“日本が成功した理由”を報道


    ハフポスト日本版編集部  2020/05/23  12:19】  『新型コロナでの成功は“ミステリー”だ』   オーストラリアのABCテレビは、日本の新規感染者数が減少傾向にあることをこう表現する記事を載せた。
    第二波の懸念はあるものの、緊急事態宣言が段階的に解除されつつある日本。厳格なロックダウン(都市封鎖)などをせずにここまで至った理由について、複数の海外メディアが検証している。


    ■「ミステリー」
    ABCテレビは、公衆衛生の専門家の間で「日本は次のイタリアかニューヨークになる」と囁かれていたものの「実際にはそうならなかった」と指摘。
    当初はPCR検査数の不足から、感染者の実態が把握できないと批判されたが「死者数が爆発的に増加することはなかった」とした。 そして京都大学の本庶佑・特別教授の「ミステリーだ」という言葉を紹介したうえで、日本人は普段から手洗いなどの習慣があることや、キスやハグなどが一般的ではないことが理由の一つではないかとした。


    ■リーダーシップ欠けたから?
    ブルームバーグは、「なぜ日本はロックダウンも大量の検査もなくウイルスを撃退したのか?」とする記事を掲載。日本の専門家への取材をもとに考察を加えている。
    理由の一つとして挙げているのが、2月に大量の感染者が出たクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」だ。ブルームバーグはこの経験が「日本の専門家に、ウイルスはどのように広まるのかという貴重なデータを提供した」と指摘している。
    そして「家の外で車が燃えているようなものだった」とする早稲田大学の田中幹人・准教授の言葉を紹介し、クルーズ船がきっかけで、コロナをどこか人ごとと捉えていた日本人の危機意識に火がついたとした。
    また、「日本は他の国と違って専門家主導のアプローチができた」とする田中氏の言葉をもとに「政治のリーダーシップが欠けていると批判されたが、それによって医師や専門家が前面に出ることができた」と評価した。


    ■国民の静かな決意
    政府よりも、国民の習慣や努力が実を結んだと見るのはイギリス紙「ガーディアン」だ。「政府批判から、国民の習慣への賞賛へ」という副題の記事を掲載している。
    記事では今の日本を「世界的な反響を得た台湾や韓国などと違う、もう一つのコロナ対策のサクセス・ストーリーと言える」と表現した。
    一方で、記事では「小さく、汚さが指摘されたこともあったアベノマスクはソーシャルメディアで嘲笑の的だった」などと政府の対策への批判が寄せられていたことを紹介し、もともと日本人には花粉症対策などでマスクをつける習慣があったことや、衛生観念が発達したことが感染抑制につながった可能性があるとした。
    そのうえで「安倍首相は自ら国民に“3密”回避を呼びかけたが、ほとんどの賞賛は、戦いの前からウイルス対策の習慣で武装した、国民の静かな決意に向けられている」と指摘した。
    ほかにも、映画館や博物館、それにプロスポーツなどの自粛が素早く実施されたことにも言及している。

     

    コロナ再陽性、17道府県で37人 原因不明 厚労省「陰性後も4週間観察を」

    [ MSNニュース,毎日新聞 (2020/05/11 19:56)]新型コロナウイルスに感染後、いったん陰性が確認されながら再び陽性となった人が少なくとも17道府県で計37人(11日現在)いることが毎日新聞の調査で分かった。再陽性は世界各地で起きているが、ウイルスの特性について未知の部分が多く、原因は分かっていない。厚生労働省は、陰性が確認された後も4週間程度は健康観察を続けるよう求めている。

    複数の専門家によると、再陽性は①体内に残るウイルスが微少なため陰性結果が出たが、その後ウイルスが再び活性化した(再発)②ウイルスにまた新たに感染した(再感染)③誤判定(偽陰性や偽陽性)――などが考えられる。

     毎日新聞が全国の都道府県や政令市などに調査したところ、今月11日までに再陽性が確認できたのは17道府県の20~90代の男女37人(北海道の一部は年齢非公表)。北海道9人、大阪府7人、愛知県5人、兵庫県と滋賀県各2人、長野県や福岡県など12府県は各1人だった。  37人はいずれも退院時や療養施設を退所時などにPCR検査で2回連続で陰性判定を受けていた。また、37人中34人は再陽性と判定される直前に、発熱や味覚障害、倦怠(けんたい)感など典型的な新型コロナの症状が出ていたことも確認されている。ほかの3人は無症状だった。

     熊本市の20代の女子学生は4月3日に感染が判明し入院したが、検査で2回連続で陰性となり6日後に退院。しかし、同17日に倦怠感や味覚異常などを訴え、26日に再び陽性が判明した。同居する親族の50代女性の感染も同日、明らかになった。退院から不調を訴えた17日まで、女子学生は自宅から出ていないといい、市は「再発」を疑う。しかし、新たに感染した可能性も拭えないという。

     大西一史・熊本市長は「新型コロナは非常に長期間、感染者に潜む特性があるのではないか。もし抗体ができたのに再感染しているのであれば大問題だ」と強い危機感をにじませる。
     熊本市はデータを国立感染症研究所に提供し、解析を進める。再陽性者が出た北海道や秋田県も、同研究所から依頼があり、データを送っているという。

     菅義偉官房長官は7日の記者会見で再陽性について問われ「一般的に感染症にかかれば抗体を獲得し、短期的には再感染は考えにくいとされる。しかし、新型コロナでは、抗体の有無と再感染の関係性などは明らかになっていない点が多い。国で分析中だ」と説明した。 再陽性者は中国や韓国など他国でも数多く発生しており、研究が進む。立命館大大学院の美馬達哉教授(先端総合学術研究科)は「海外の研究では、死んだウイルスの断片が検出された『偽陽性』を指摘する声もある。検査上のエラーや再発、再感染の可能性があるが、長期的にデータを追って研究を進めないと解明できない」と話した。


    新型コロナ収束は「安倍政権ではなく国民の決意があったから」
    海外メディアが“日本が成功した理由”を報道


    [ハフポスト日本版編集部  2020/05/23  12:19『新型コロナでの成功は“ミステリー”だ』   オーストラリアのABCテレビは、日本の新規感染者数が減少傾向にあることをこう表現する記事を載せた。
    第二波の懸念はあるものの、緊急事態宣言が段階的に解除されつつある日本。厳格なロックダウン(都市封鎖)などをせずにここまで至った理由について、複数の海外メディアが検証している。


    ■「ミステリー」
    ABCテレビは、公衆衛生の専門家の間で「日本は次のイタリアかニューヨークになる」と囁かれていたものの「実際にはそうならなかった」と指摘。
    当初はPCR検査数の不足から、感染者の実態が把握できないと批判されたが「死者数が爆発的に増加することはなかった」とした。 そして京都大学の本庶佑・特別教授の「ミステリーだ」という言葉を紹介したうえで、日本人は普段から手洗いなどの習慣があることや、キスやハグなどが一般的ではないことが理由の一つではないかとした。


    ■リーダーシップ欠けたから?
    ブルームバーグは、「なぜ日本はロックダウンも大量の検査もなくウイルスを撃退したのか?」とする記事を掲載。日本の専門家への取材をもとに考察を加えている。
    理由の一つとして挙げているのが、2月に大量の感染者が出たクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」だ。ブルームバーグはこの経験が「日本の専門家に、ウイルスはどのように広まるのかという貴重なデータを提供した」と指摘している。
    そして「家の外で車が燃えているようなものだった」とする早稲田大学の田中幹人・准教授の言葉を紹介し、クルーズ船がきっかけで、コロナをどこか人ごとと捉えていた日本人の危機意識に火がついたとした。
    また、「日本は他の国と違って専門家主導のアプローチができた」とする田中氏の言葉をもとに「政治のリーダーシップが欠けていると批判されたが、それによって医師や専門家が前面に出ることができた」と評価した。


    ■国民の静かな決意
    政府よりも、国民の習慣や努力が実を結んだと見るのはイギリス紙「ガーディアン」だ。「政府批判から、国民の習慣への賞賛へ」という副題の記事を掲載している。
    記事では今の日本を「世界的な反響を得た台湾や韓国などと違う、もう一つのコロナ対策のサクセス・ストーリーと言える」と表現した。
    一方で、記事では「小さく、汚さが指摘されたこともあったアベノマスクはソーシャルメディアで嘲笑の的だった」などと政府の対策への批判が寄せられていたことを紹介し、もともと日本人には花粉症対策などでマスクをつける習慣があったことや、衛生観念が発達したことが感染抑制につながった可能性があるとした。
    そのうえで「安倍首相は自ら国民に“3密”回避を呼びかけたが、ほとんどの賞賛は、戦いの前からウイルス対策の習慣で武装した、国民の静かな決意に向けられている」と指摘した。
    ほかにも、映画館や博物館、それにプロスポーツなどの自粛が素早く実施されたことにも言及している。

    ソフトな緊急事態宣言を聞き入れた日本人の不思議


    [JBpress 2020/05/16 08:00  アンドルー・ゴードン]
    この報告書ではCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の発生とその対応策について以下3つの視点から考察する。

    (1)リーダーシップの問題(リーダーシップはCOVID-19への対応策を形作り、その効果にも影響する)
    (2)(社会、政治、経済の) 構造的な要因
    (3)文化的・歴史的な要因


     はじめに断っておくと、COVID-19についてはまだわからない部分が多い。感染経路についても不明な部分が依然として残っているし、統計データの集計方法も国によってまちまちだ。「人口あたりの検査数」といったデータの公開範囲も国によって異なる。それゆえこの感染症がもたらした状況について、国家間の比較であれ、そして一国の事柄にかんしてであれ何かを論じるときは、それが比較的弱い情報基盤に立脚しているということを念頭に置く必要がある。

     特にこのことは「感染者数」の比較を行った際には明らかだ。しかし、アクセスできるデータが国によってどれほど異っていたとしても、米国・イギリス・イタリア・スペイン・フランスなどの感染状況は、日本・韓国・台湾そして中国などの状況と比べてより深刻と見て間違いないだろう。現時点で、米国や主な欧州諸国のCOVID-19による死者数は人口100万人あたり200名~500名に達している。欧州の主要国の中で唯一低い死亡者数を維持しているのはドイツだ(100万人あたりの死者数は約80名)。アジア諸国(日本・韓国・中国・マレーシアなど)の死者数は100万人あたり3名~5名である。じつに2桁、100倍の開きがある。この違いをどのように説明できるだろう。  ある者は生理学的な要因にその答えを求める。たとえば、欧米で蔓延しているCOVID-19はアジアのものと「型が違う」という説だ。またある者は結核の予防接種(BCGワクチン)が影響している可能性を指摘する。私自身はこれらの仮説の評価を行うことはできない。なので以降の分析ではこのような可能性は捨象して話を進める。

    (1)リーダーシップの問題
     日本に住んでいると、安倍政権の不手際を挙げることは容易だ。日本政府一般の不手際を指摘することもできる。たしかに、ダイヤモンド・プリンセス号での政府の対応は徹底しているとは言い難いものだったし、2月下旬に行われた全国の学校に対する休業要請など大きな決断を行った際にも、説明は十分ではなく、突然決まったという印象は拭えない。安倍政権の閣僚や小池都知事は「予定通りの五輪開催」にこだわるあまり、緊急事態体制への移行が遅れたようにも見える。予定通りの開催など不可能と誰の目にも明らかになった後も、安倍首相や小池都知事はその望みをなかなか捨て切れないでいた。「緊急事態」が宣言されて以降も、金銭的な給付が人々の手に実際に届くまでにはかなりの時間を要したし、対策案をまとめる過程でも一貫性のなさが指摘された(10万円一律給付しかり)。

     経済活動の再開に際しては特に、検査数の増加が必要だと明らかになった後も検査の増加スピードは緩やかなままだ。4月に入ってもなお厚労省の専門家たちは検査数を限定し、クラスターを追跡する手法を継続していた。その背後では、より広範な検査を行わなければ早期に捕捉することはできない、クラスター外における感染経路不明の事例が多発していた。
     しかし、このような国の指導者や行政機関の問題は米国のドナルド・トランプ大統領や連邦政府、あるいは欧州の一部の指導者たち(イギリスのボリス・ジョンソン首相やイタリアの指導者たちなど)と比べれば軽度なものだといえる。仮に「最悪のリーダーシップ」を競う五輪競技があったなら、米国、イギリス、イタリアがそれぞれ金、銀、銅メダルを獲得するだろう。日本や他のアジア諸国は(中国を除き)競技の参加資格さえ得られないはずだ。

     トランプ政権は、1月31日の中国からの入国禁止措置から3月13日の国家非常事態宣言までの6週間、「無為無策」という失敗を続けてきた。トランプ氏お決まりの、一連の嘘に誇張に自己愛、自信過剰、さらに専門的な知見の軽視は破滅的な対応の遅れに繋がった。ウイルスが水面下で静かに広がる中、これは致命的だった。宣言の後も、トランプ氏はCOVID-19の危険性を軽視し続け、実証されてもいない治療法や経済回復の可能性をことさら誇張し、「消毒剤を注射する」などというとんでもない助言すら行った。
    実際、米国の他の指導者たち、すぐに思い浮かぶところではニューヨーク市のデブラシオ市長らも、ウイルスの危険性を正面から受け止めるのに時間がかかった点では同じだ。ニューヨーク市の決断がカリフォルニア州知事やサンフランシスコ市長らの下した決断と比べて1週間の遅れを取ったことは、これらの地域の明暗を分けた大きな要因と考えてよいだろう。つまりトランプ氏のみが悪者ということではない。ただし、彼とその政権の幹部たちは国家の運営に対して重大な責任を負っている。
    世界で最も優れた医療設備を有していながら、世界で最もCOVID-19の感染者を出した国となり、人口あたりの評価を行った際にも最悪の状況を招いていることに対する責任は重い。

     対照的に日本政府は、首相をはじめ、主要な閣僚、与党、野党、そして都道府県知事と、それぞれ比較的早い時点からCOVID-19の危険性を認識していた。たしかに一斉休校の要請は唐突だったのかもしれない。しかし、その決断も、またその数日前から行われていた大規模な集会に対する自粛要請も、重要かつ賢明な判断だったといえる。初期の段階で検査をクラスターに集中させたことも理解できる。もっとも、もっと早い段階で政府当局は検査対象を広げ、クラスター外における感染状況を把握すべきだったと考えるところではあるが。また基本的な姿勢として、政府は専門家からの意見に注意を払った。このことは一般の国民に対し一貫して明確なメッセージを伝える効果を持ったと考えられる。これは他のアジア諸国やアンゲラ・メルケル首相の率いるドイツにも共通していた点だと思われる。

    (2)構造的要因
     仮に世界の指導者たちがみな主体的かつ一貫した態度でCOVID-19に挑んでいたとしても、特筆すべき「ある構造的な要因」が影響して、米国や欧州の一部地域における状況は、アジアの諸地域と比較して深刻な状況になったかもしれない。
     つまり「公衆衛生」についていえば、特に米国は日本・台湾・韓国などのアジア諸地域と比べて劣っているのだ。これは「公衆衛生」の概念が19世紀後半に西洋(主にドイツなど)からアジアに伝えられたという経緯を思うと、皮肉なことである。
     米国では数十年間にわたり慢性的に、公衆衛生分野への支出が不足している。これは一部の幸運な人々に向けた高度専門医療に資金が集まっていることとは対照的だ。国民すべてが加入できる包括的な医療保険制度(今でもいわゆる「オバマケア」と呼ばれている)を持たないことが、米国の抱える重大な構造問題になっている。医療費が高額になる恐れがあったために、米国ではすでに感染が拡大していた2月になっても多くの人々が治療を躊躇したと見られている。

     米国の抱えるこの長期的な構造問題はトランプ政権の下でより深刻化した。トランプ政権は、国家安全保障局(NSC)内のパンデミック対策部門(Directorate for Global Health and Security and Biodefense)を2018年5月に解体している。この組織はエボラ危機が発生した後、2015年にオバマ政権が立ち上げたものだったが、トランプ政権によって解体された。メンバーの一部はNSC内には残ったものの、その影響力は著しく低下した。台湾や韓国と米国との大きな違いがここにある。台湾政府は2003年にSARSウイルスへの対応を経験した。また、韓国政府は2015年にMERSウイルスの危機に直面している。このような経験がこれらアジアの諸地域における公衆衛生の制度を改善し、対策の計画立案にも大きな意味を持った。

     公衆衛生に直接的には影響しない要因だが、この他にも感染症対策の結果を左右したと思われる構造的な問題がある。今後さらなる分析が待たれる面は残るが、医療保険の未加入だけではなく、「雇用の不安定さ」が人々の行動に影響したという仮説も成り立つ。雇用が不安定な人々の間では、多少体調が悪くとも、家の中に留まるより仕事に出かけようという誘因があったと考えられる。社会的・経済的な格差の広がりは今回のウイルスの拡大にも関係しているようだ。実際に米国の都市部でも、特に貧困が深刻な地域でCOVID-19が猛威を振るっている。

    (3)文化的・歴史的な要因
     日本の文化に見られる様々な習慣も論点に加える必要があるかもしれない。メディアでたびたび指摘されていることだが、日本やアジアの一部地域に見られる習慣が感染の予防に貢献している可能性がある。「マスクの着用」「玄関で靴を脱ぐ」「誰かと会った際には(握手や抱擁、欧州人のように両頬に口づけをするのではなく、むしろ)お辞儀で挨拶をする」など。  一方で、他の一部の習慣は感染を拡大する方向に影響しているのかもしれない。たとえば、日本のオフィスに見られるように、机と机の間に仕切りを設けず正面から接している状態や個室の少なさは、職場での感染防止を困難にしている。また、カラオケやパチンコに多くの人たちが親しんでいることも感染拡大のリスクを高めている。現実にこれらの習慣がどれほど影響したかは不明であり、ここでは指摘するのみに留める。

     日本の国内外において多くの論者が、日本の比較的ソフトな緊急事態宣言の「特殊さ」を指摘している。日本の緊急事態宣言は法律に基づくものではあるが、命令や強制的な罰金・拘束を伴うものではなく、あくまで「要請」や「指示」に基づいている。これは他の地域に類を見ないものであり、私自身、特筆すべきことだと感じている。この政策の背景にはいったい何があるのだろう。

    「ソフトな」緊急事態宣言に訴えるという手法は、感染症対策として、かつての日本政府が歴史的にとってきた手法とは異なる。ケンブリッジ大学の歴史学者バラック・クシュナー氏によれば、明治時代には、特にコレラが公衆衛生上の重大な脅威として浮上していた。この時、日本政府は「強制的な隔離」を政策の柱としていた。1877年、日本政府は「虎列刺(コレラ)病予防法心得」に続く一連のコレラ対策関連法を公布し、検査や隔離、感染者が住む地域の消毒を行う権限を警察に与えた。さらに日本政府は、明治後期から第2次大戦の数十年後にいたるまで、ハンセン病患者に対して厳しい隔離政策を続けていた。
    1907年に「らい予防法」が成立。同法は医師にハンセン病患者の報告を義務付け、警察に対しては患者の強制的な隔離措置を行う権限を与えた。ハンセン病の患者たちは指定された収容施設に送られ、多数の患者が社会から隔てられた暮らしを余儀なくされた。ハンセン病の治療法が確立された後も、ハンセン病関連法は数十年間にわたって効力を持ち続け、ハンセン病患者の方たちは社会的な烙印(スティグマ)に苦しみ続けた。1996年になってようやく「らい予防法」が廃止され、ハンセン症患者たちは隔離施設から解放された("Japan's state of emergency has dark history", Nikkei Asian Review)。

     現在、日本政府がCOVID-19への対策として行っている比較的ソフトな緊急事態宣言は、他のアジアの地域や欧州の多くの地域、または米国で行われている厳格な規制とは明らかに異なる。そして、日本政府がかつて行ってきたコレラやハンセン病への対策とも異なる。  日本でこのような特異な政策が実施される背景として、よく指摘されるのは「戦後民主主義」の存在だ。戦後、民主主義が日本にも深く根を張り、公権力に対する国民の信頼を揺さぶり、政府が個人の権利を強く制限することが制度的にも困難となったという見方だ。しかしこれは背景の一部にすぎないだろう。結局のところ、これまで歴史的に個人の権利を重視してきたフランス、イギリス、米国などの国々でも今回、警察が強い権限を行使し、厳しい規制の実施に乗り出しているのだから。

     私は今回の日本政府の政策は、個人の自由への介入をけん制するリベラルな価値観へのコミットメントのみによるものではないと捉えている。その源流は明治時代にまでさかのぼり、近代の習慣として「説得による誘導」が国家と社会との関係性において重要な意味を持ったことに端を発している。

     この「説得による誘導」の習慣は、コレラやハンセン病に対する強硬な政策手段とは対照的でありながらも、それらと並行して行われてきた。この習慣は、感染症を抑制する手法としては用いられず、もっぱら他の社会的な目的のために利用されてきた。
     私の同僚で、プリンストン大学教授で歴史学者のシェルドン・ガロン氏はこの習慣を「教化(モラル・スエージョン)」と呼ぶ。この「教化」という用語は、本来は、仏教徒が他者に教えを説き、その徳を高めることを表すものだ。明治期1920年代を通じて、この「教化」という用語が政策に用いられた。後の年代では、特に戦中期、この種の政策に関して「動員」という言葉が使われ、戦後期には「運動」という言葉が用いられた。ガロン氏は、この「教化」(道徳による行動変容、すなわち「モラル・スエージョン」)が行われた背景として、社会通念として「政府を含めた社会に存在する様々な団体・組織は、大衆を啓発し統制することができる」という考え方があったと指摘している。

     1920年代から1980年代にかけては特に、政府が主導した「動員」や「運動」の事例を数多く見ることができる。法的な強制力はなくとも、日本政府は国民の貯金を奨励し、消費の抑制を呼びかけ、「国産愛用運動」で国産品の購入を奨め、「新生活運動」で都市や農村では蠅や蚊の駆除による衛生状態の改善を求め、女性の「科学的」な家庭管理を促した。
    政府は1990年代まで貯金の奨励を継続した。「教化」の具体例は1970年代の度重なるオイルショックの後の「省エネ」の呼びかけ、あるいは2011年の3.11、東日本大震災後の電力節約要請にも見ることができる。政府からの要請に強制力がなかったにもかかわらず、人々は自主的にエネルギー消費の削減に努めた。

     政府が主導したこれらのキャンペーンについてはガロン氏の著書 "Molding Japanese Minds: The State in Everyday Life" に詳しい 。その中でガロン氏は、これらの政策キャンペーンが機能した背景として、日本の社会制度的なインフラストラクチャーの存在を挙げている。日本の社会には、政府と地元住民とをつなぐ「半公共的な組織」が広く存在していたと同氏は指摘する。そのような組織の具体例として、町内会や隣組、婦人会、青年会、在郷軍人会や貯蓄組合、各種の産業組合などが挙げられる。雑誌やポスターなどのメディアも、大衆の行動を矯正しようとする政府の試みに活用された。そして最も重要な点は、政府の役人たちがこれらの市民団体と連携して住民の「説得」を試みたということだ。こうして、日本人は貯蓄を促され、時間に厳しく行動し、国産品を買い、あるいは消費を抑えるよう仕向けられてきたのだ。

     2020年4月上旬、日本政府がソフトな「緊急事態宣言」を発出した際に、私はこの社会的なインフラがまだ日本に残っているか疑問に感じていた。「説得」に基づく政策に留まらず、強制力を伴わなければ宣言の実効性は乏しいのではないかと。しかしながら、これまでの状況を見たところ、日本には今も効果的な「説得による誘導」の構造が生きていると感じざるをえない。同時に、かつては存在しなかったソーシャル・メディアを通じた「説得」も今回展開された。

     実際、勝利宣言にはまだ早すぎるし、SNSいじめなどの問題も他方で表面化している。しかし、日本を含めたアジアの国々が多彩な手段を講じて、COVID-19への対応において相対的に成果を上げていることは特筆に値する。アジアの様々な対策事例のうち、どれかひとつが正解ということではなく、そこから多様なモデルや教訓を読み取ることができるように思う。


    (アンドルー・ゴードン:歴史学者、ハーバード大学歴史学部教授)

    校正機能を持つコロナウイルス

    [yahooニュース05042020 21:19 、ロンドン発、英国在住国際ジャーナリスト木村正]
    「感染力も毒性も突然変異する新型コロナ『強毒種は270倍のウイルス量』中国の研究」という記事をエントリーしたところ、近畿大学医学部の宮澤正顯教授から「この記事を書いた方は、コロナウイルスの複製機構をご存じないらしい」という厳しいご指摘を受けました。
    「新型コロナは変異しにくいのか、しやすいのか」素人なりに考えてみました。


    コロナウイルスには「ウイルスRNAの複製時に生じる誤りを修正するエキソヌクレアーゼ(「校正」機能を持つ酵素)も含まれている」ので「『新型コロナウイルスはRNAウイルスです。
    RNA ウイルスは突然変異により絶え間なくゲノム情報を変化させます。』というのは、誤りだ。コロナウイルスは、RNAウイルスの中では例外的に変異が起こりにくい」(宮澤教授)そうです。

    宮澤教授のご指摘は筆者の根本的な疑問に答えるものでは全くありません。コロナウイルスには遺伝情報のミスプリントを直す校正機能が備わっているので「RNAウイルスの中では例外的に変異が起こりにくい」と言われても、知りたいのは感染力や病原性の変化が新型コロナウイルスではどの程度のタイムスケールで起きるかです。

    ご指摘通り、筆者は新型コロナウイルスについては一般読者と何ら変わらないズブの素人です。日本メディアでは新型コロナウイルスの変異に関するニュースがほとんど報じられていないため、自分の理解を深める意味もあり、海外メディアが取り上げたニュースや研究論文をフォローしています。


    機能変化を伴う変異には数年かかる
    人口100万人当たりの死者が4人に過ぎない日本と異なり、ロンドンで暮らす筆者の同じ町内ではすでに5人も死者が出ています。しかもイギリスでは3月23日から都市封鎖(ロックダウン)に突入し、経済的な損失は今年第2四半期で国内総生産(GDP)が35%減、失業者は200万人を超えると予想されています。

    米紙ニューヨーク・タイムズや英紙ファイナンシャル・タイムズによると、ワクチンが開発できても役に立たなくなるような機能変化を伴う変異には数年かかるそうです。
    もし仮に5年、10年のスパンでそのような変異が起きたとしても(それが「例外的に変異が起こりにくい」という意味であったとしても)自由民主義国家に壊滅的な打撃を与えるのに十分過ぎるほどのインパクトを持ちます。
    これまでに発表されている研究論文を読む限り、素人の筆者には新型コロナウイルスは2週間に1度のペースで塩基変異を繰り返し、人種による免疫力や気候、公衆衛生的介入など環境によって淘汰されて、すでに適者生存をしているように見えてしまうのです。 これまでに発表されている主な研究論文をおさらいしておきましょう。



    2月21日「新型コロナウイルスに5つのグループ」
    中国科学院西双版納(シーサンパンナ)熱帯植物園の研究者、郁文彬(Wen-Bin Yu)氏らの 研究班がグローバルイニシアチブ(GISAID)に登録された93のゲノム情報を分析し「ゲノム情報に基づく新型コロナウイルスの進化と感染の解析」という論文を発表。


    郁文彬氏らの論文より

    ChinaXivに査読前論文として掲載され、正式受理は4月27日。それによると58のハプロタイプ(半数体の遺伝子型、塩基の組み合わせ)が確認され、5つのグループに分類できたそうです。


    上のウイルスの家系図(系統樹)にあるH13やH38が新型コロナウイルスの先祖ハプロタイプとみられ、後に中継ぎハプロタイプのH3からH1が枝分かれしたとみられています。
    塩基の数も2万9782個から2万9903個とばらつきがありました。塩基の一つ一つは「文字」のようなもので、この組み合わせがタンパク質を構成するアミノ酸という「単語」を作り出します。こうした単語が集まって新型コロナウイルスという短編小説を織りなします。

    日本の国立感染症研究所(感染研)によると、新型コロナウイルスは一本鎖プラス鎖RNAウイルスで全長29.9 キロベース(kb)。塩基1個を1b(ベース)と表すので29.9kbとは29.9×1000(k)=2万9900個の塩基がつながっていることを意味しています。
    ウイルスが増殖する時、遺伝情報をコピーしますが、この時、文字(塩基)を写し間違えてしまうことがあります。これが変異です。新型コロナウイルスには、こうしたミスプリを見つけて文字を切り取って正しい文字に置き換える校正機能(Viral Proofreader・NSP14)が備わっています。

    しかしミスプリは完全には防げないようです。文字(塩基)が1つだけ入れ替わっても作られる単語(アミノ酸)が同じ場合、構成されるタンパク質は変わらず、短編小説のストーリーは全く変わりません。自動車のボディーがいくら傷ついても、そのモデル自体、エンジンやハンドルの機能が変わらないのと同じです。
    ウイルスにとってミスプリはサバイバルのために欠かせない現象です。生存していくためには環境に適応できるようアミノ酸の配列を変える必要があるからです。たとえば58のハプロタイプや5つのグループがあったとしても宿主の免疫力や環境によって淘汰され、消滅を免れるのはその一部です。


    3月3日「新型コロナウイルスにL型とS型」
    北京大学のXiaolu Tang氏らの研究班が「新型コロナウイルスの起源と継続する進化」という論文をオックスフォード・アカデミックのナショナル・サイエンス・レビューに発表しています。

    新型コロナウイルスのゲノム情報はコウモリや、ウロコで覆われた希少な哺乳類センザンコウを宿主とするウイルスに近いことを指摘。新型コロナウイルスの2つの主要なタイプであるL型とS型に進化しており、L型が7割以下、先祖に近いS型は3割以下で、L型の方が普及していると分析しました。

    当初、論文の中で、L型が普及していることから 「L型の方が、感染力が強い可能性がある」と指摘していましたが、誤解を招くという批判を受け「(S型より出現の)頻度が高い」と修正しました。


    4月8日「新型コロナウイルスにA、B、Cの3タイプ。誕生は昨年9月13日~12月7日」
    英ケンブリッジ大学のピーター・フォスター博士らの研究チームは米科学アカデミー紀要に掲載された論文などで「ウイルスは3つに大別でき、コウモリから人間に感染したのは9月13日から12月7日の間」との見方を示しました。

    GISAIDで共有されている160人分の新型コロナウイルスのゲノムを遺伝的ネットワーク手法で分析したところ3つの型に大別できたそうです。

    (A型)アウトブレイクの根源。中国雲南省のコウモリやセンザンコウから検出されたウイルスに最も近い。今回のパンデミックのエピセンター(発生源)とされる中国湖北省武漢市でも見つかったが、武漢市で流行したのはB型。アメリカやオーストラリアの患者からも派生したA型が見つかる。
    (B型)A型から変異。武漢市を中心に中国や近隣諸国に蔓延。「B型は免疫学的または環境的に東アジアの人口の大部分に適応する可能性がある」(フォスター博士)。
    (C型)B型から変異。イタリア、フランス、スウェーデン、イギリスの初期の患者にみられる主要な欧州型。初期の中国本土のサンプルからは見つからなかったが、シンガポール、香港、韓国では検出されている。

    フォスター博士らは解析する新型コロナウイルスのゲノムを1001人分に広げたところ、変異する速度などから「95%の確率でコウモリから人間に感染したのは9月13日から12月7日の間とみられる」と話しています。



    4月14日「アイスランドで流行する7つのハプロタイプ」
    アイスランドで陽性と確認された1221人のウイルスのゲノム情報を解析した結果、大まかに分けて7つのハプロタイプが流行していることが判明。
    ハプロタイプとは、染色体で、ハプロイド(半数体)に存在する複数の遺伝子型の組合せを記述したものである。


    アイスランドの研究論文より

    4月14日「感染力も毒性も突然変異する新型コロナ『強毒種は270倍のウイルス量』中国の研究」
    中国・浙江大学の研究班が査読前の論文で、浙江省杭州市で1月22日~2月24日に無作為に選ばれた患者11人から取り出した新型コロナウイルスをサル由来のベロ細胞に感染させ、分析した結果を報告。

    それによると、33を超える変異を確認。そのうち19は全く新しいものでした。感染時の宿主細胞への結合に不可欠なスパイク糖タンパク質で6つの異なる変異が起きていました。

    ベロ細胞内のウイルス量は最大で270倍も異なり、ウイルス量の多い細胞はすぐに死にました。変異により病原性が大きく変化し、強毒性の種が生まれることが実験で初めて確認できたそうです。

    英王立化学会の「化学の世界」のコラムニスト、デレック・ロー氏は「新型コロナウイルスの遺伝情報の中のORF7bが変異していた患者は45日間も陽性だった。こうした変異が患者の回復の遅れとどんな相関関係があるのか調べてみる価値はある」と述べています。

    これに対して前出の宮澤教授は「それぞれの点突然変異が対応する構造タンパク質や非構造タンパク質にどのような機能変化をもたらしているかも全く明らかでなく、本当にその変異でウイルスタンパク質の機能が変わるのか、何の証拠もない」と指摘されています。


    4月27日「新型コロナは14日ごとに変異 感染研が分析 武漢株より怖い欧州株を食い止められるか」
    新型コロナウイルスの患者5073人から採取されたウイルスのゲノム情報を解析した結果、1年間で25.9カ所に塩基変異が起きると推定されることが感染研の調査で分かりました。単純計算で平均14日に1度のペースで変異していることになります。



    感染研の報告書より

    1月初旬に武漢市で発生したウイルス株(武漢株)を基点に日本各地に初期のクラスターが複数発生したものの、すでに消失へと転じていることを確認。中国経由の第一波を封じ込めたものの3月中旬以降、欧米経由の第二波(欧州株)の輸入症例が国内で広がっている恐れが強いと指摘しました。


    新型コロナの起源を巡る米中の情報戦
    新型コロナウイルスのゲノム情報の解析結果について中国の研究者は日本より随分早く査読前論文を発表しています。

    中国が全てのゲノム情報を出しているかどうかについては大きな疑念が残るものの、中国の研究レベルは数年前に比べて飛躍的に向上しているのは確かです。

    新型コロナウイルスの起源を巡って米中は激しい情報戦を繰り広げています。「新型コロナウイルスは中国の人造ウイルス」「武漢のウイルス研究所から漏れた」という情報がアメリカ側から発信される一方で、中国側も「アメリカの軍人が中国に持ち込んだ」と主張しています。

    変異に関して世界のメディアが取り上げた研究報告の中で中国が関係していないとみられるのはアイスランドと感染研の報告です。ケンブリッジ大のフォスター博士は中国メディアに頻繁に登場しているので、ひょっとすると何かつながりがあるのかもしれませんが、確かなことは分かりません。

    筆者は「例外的に変異が起こりにくい」という宮澤教授のご指摘が正しいことを願ってやみません。新型コロナウイルスがあまり変異をせず、環境にも適応できないようになって早期に死滅してしまえばそれに越したことはないからです。

    しかしロックダウン下のロンドンで感染の恐怖に慄きながら暮らしている一市民でありジャーナリストとしては、新型コロナウイルスは将来、機能変化を伴う変異を起こす可能性があると考えて、最悪シナリオに備えた方が良いような気がしてならないのです。 (おわり)

    PCR検査の少なさは日本の恥さらしか

    [JB press 2020/05/05 08:00 ]筆坂 秀世(元参議院議員、政治評論家)

    1月に受け入れ体制を準備していた山梨大学
    山梨大学では島田眞路学長が中心になって「医療維新」という情報を配信している。私は医療にはまったくの素人だが、大いに勉強になるし、非常に貴重なものだと思う。
     山梨大学の新型コロナウイルスに対する対応は、政府とは比べものにならないほど早かった。「医療維新」の3月12日版を見ると、次のような記述がある。

    「1月25日、春節を迎えた中国の武漢の様子を伝えるニュースを見て、私は目を疑った。1000床の専門病院を2棟、10日余りで建設するというではないか。患者があふれる医療機関の様子も映し出され、医療者はフルPPE(個人防護具)で対応している――。WHOの判断とは異なる異様な光景に、直ちに準備を進めないと大変なことになると直観した私は、山梨大病院の感染制御、医療安全のメンバーに連絡を取り、山梨大病院として患者受け入れの体制整備を早急に進めるように指示をした」

     この時期、北京の日本の中国大使館のホームページには、春節への安倍首相の祝辞が掲載され、「多くの中国の皆さまが訪日されることを楽しみにしています」と来日を呼び掛けていた。山梨大学との危機感の違いが初動対応を遅らせたのだ。

    それだけではない。「山梨大病院の対応は早く、週明けの1月27日月曜日の朝には、武田正之病院長をはじめ感染制御、医療安全のメンバーが出席する会議を開き、感染症指定医療機関ではないものの、山梨県の医療における最後の砦である国立大学病院として、感染拡大に備えて院内の体制整備を進めていくことを申し合わせた。山梨大病院は、病院再整備事業の真っ最中であり、2015年に新病棟に移転した際の旧病棟(約300床で、1 病棟当たり約50床)が休止状態であったため、万が一の場合にはこの病棟も活用できるよう医療ガスやナースコールなどの休止設備の立ち上げ準備も同時に指示した」というのだ。

    この時期に、ここまでの俊敏な反応を示し、行動に移していた医療関係者がいたということに、驚きと共に感動さえ覚える。


    一部機関に独占されてきたPCR検査
     毎日、テレビでワイドショーを見ているが、いらいらして仕方がないのが、一向に進まないPCR検査だ。白鴎大学の岡田晴恵教授などは、2月からこの重要性を何十回、何百回と強調してきた。「医療崩壊を防ぐためには仕方がない」などとわけ知り顔に言う輩もいたが、症状が出ない感染者が多数いるこの感染症で実態を掴まないことには、どうにも対応できないことは自明である。

     東京都の検査件数は、いまだに1万1691人(5月4日時点)に過ぎない。日本全体でも15万件を超えたところだ。欧米諸国や韓国の数十分の一に過ぎない。山梨大学の「医療維新」では、「途上国レベルの日本のPCR実施件数」「PCR検査の不十分な体制は日本の恥」と厳しく批判している。

    「医療維新」の4月22日版では、なぜ日本のPCR検査件数が途上国レベルに低迷してきたのかについて、次のように実証的に解明している。 「3月下旬までは、地方衛生研究所・保健所がPCR検査をほぼ独占してきたのである。

    新型コロナウイルス感染症対策専門家会議はPCR検査について、2月24日の『新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた見解』の中で、『急激な感染拡大に備え、限られたPCR検査の資源を、重症化のおそれがある方の検査のために集中させる必要がある』と表明した。
    PCR検査体制を増強していた世界の潮流を尻目に、PCR検査を地方衛生研究所・保健所にほぼ独占させ続けた結果、上限を世界水準からかけ離れた低値にとどまり続けさせることとなり、途上国レベルのPCR実施件数という大失態を招来したのである」

     いまだにクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の感染者や死者を区別し、「帰国者・接触者相談センター」というネーミングにも、市中感染を少なく見せたいという専門家会議や厚労省の思惑が透けて見える。
    「クラスター班」もそうだ。確かにクラスターは発生するが、それ以上に市中感染が広がっているのが現状である。「帰国者・接触者」「クラスター」ばかりを追っかけているようでは、感染拡大を食い止めることはできないだろう。

    安倍首相は4月冒頭に「1日2万件の検査」と述べた。これで増えるかと期待したが、まったく空文句だった。
    最近も、神奈川県で若い女性がPCR検査で陽性反応が出て、自宅で2週間余静養していたところ、神奈川県から検査無しで「もう大丈夫と言われた」が、その後、体調が悪化し再検査の結果、陽性反応が出たという。この女性は、「出歩かずに自宅にいたので良かったが、出歩いていたらまわりに感染させたかもしれない」と語っていた。

     熱が数日続いて、体調が悪くとも検査をしてもらえないケースが多数ある。これは先進国の姿ではない。この現状は、まさに日本の恥さらしである


    アビガンの緊急承認をなぜできないのか
     エボラ出血熱の治療薬として開発された「レムデシビル」が、重症化した新型コロナウイルス感染症患者に効果があるというので、近々中にも開発国のアメリカで承認されそうである。その場合、日本でも特例承認すると言われている。

     同時に急いでほしいと切に願うのが、日本の富士フイルムグループの富士フイルム富山化学によって開発された「アビガン」の承認である。

     ネット上にアビガンが実際に効いたという経験談が続々と掲載されていることからも、アビガンの有効性は明らかである。たとえば野球評論家の片岡篤史さんは、新型コロナウイルスが陽性と判明し、39度8分の高熱が出ていたが、アビガンを朝8錠、夜8錠飲むと3日後には、熱が下がってきた。「アビガンがすごく効いたんじゃないかな、と思います」と語っている。アビガンが効くまでは、「食事もあんまり摂れない。ベッドの上に座るだけでもものすごく息苦しかった。咳が止まらない。座ると気管が狭まるというか。ほんの数メートルのトイレも歩いて行くのがものすごくしんどい。トイレも苦しくてできない。動けないという感じ」と振り返った。

     フリーアナウンサーの赤江珠緒さんも、「入院してから、アビガンを処方してもらい、肺の状態が改善しています」と語っている。俳優の石田純一さんも4月14日に入院後、体温が38.8度まで上昇。15日に陽性判定が出た際、医師から「一刻の猶予もない。アビガンでいきましょう」と告げられた。「もう呼吸も弱くなってきていた。1、2回の大量投与だった」と振り返った。幸いアビガンが効き、数日で平熱に戻った。病状は回復し、小康を保っているそうだ。

     他にもアビガンを投与されて回復した人は多数いる。ところが、このアビガンがいまだに承認されないでいる。片岡さんや赤江さんも語っているが、現在アビガンを使用できるのは、アビガンの研究を行っている機関に研究対象グループとして申請した病院だけだということのようだ。

     安倍首相も4月28日の衆院予算委員会で、「政府内でも相当議論してきた。『(新型インフル薬として)日本で承認されているのだから(適用できるのではないか)』と私も言ったが、日本の法令上できない」とされていると答弁している。

    赤江さんは「皆様、ご承知の通り、このアビガン、催奇形性(胎児に奇形を起こすこと)などの副作用があるということで、まだコロナへの認可が下りていません」と語っているが、厚生省は副作用の危険性から承認に慎重になっているようである(新型インフル薬としても製造・販売は条件付きである)。

     だが、妊婦への使用を厳しく制限するなど、使用法の指示、管理を徹底することで副作用は避けられるはずだ。国会や政府は承認制度の改善に全力を挙げてほしい。また研究グループに申請した病院というだけではなく、患者や医療機関が希望すれば、どの医療機関でも使えるようにすべきである。これによって多くの尊い命が救われることになるのだ。

     

    新型コロナ巡る疑問に回答、米国立衛生研究所がガイドライン公表

    米国立衛生研究所がガイドライン公表
    [Forbes Japan2020/05/1 12:00] 米国立衛生研究所(NIH)のウェブサイトに先ごろ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療に関するガイドラインが掲載された。内容はいずれも、逸話や誰かの感情、考え、直感ではなく、科学的証拠を見直した結果に基づくものだ。

    ウェブサイトでは、「COVID-19治療ガイドライン」の内容をまとめた識者の氏名も明らかにされている。学会のほか、NIHや生物医学先端研究開発局(BARDA)、疾病対策センター(CDC)、食品医薬品局(FDA)などの連邦政府機関、米感染症学会(IDSA)をはじめとする専門組織の代表からなるメンバーだ。

    ガイドラインに示されていることは、救急救命に携わる医師や、看護師以外にはあまり関連がないと思えるかもしれない。また、一部はすでに、多くの人が知っていると思われるものだ。新型コロナウイルスの感染予防策と治療方法について、それほど多くの新情報を提供しているわけではない。

    だが、それでもソーシャルメディア上の正体不明の人物よりも、確実に信頼できるリソースだ。多くの人たちの関心を引くものといえるだろう。

    たとえばこのガイドラインには、次のような疑問に対する答えが示されている。

    ・新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染を予防する薬はある?
    今のところはない。委員会によれば、私たちを感染から守ることが科学的に証明されている医薬品やサプリメントはない。 感染を防ぐための最善の方法は依然として、社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)を取ること、身近にある物を消毒し、手を頻繁に、しっかりと洗うことだ。

    ・感染者と接触した場合、身を守るために自分でできることはある?
    答えは「ノー」だ。感染者と接触したと考えられる場合、あなたがすべき唯一のことは、その後に自分が接触したすべての人にそのことを知らせ、「自主隔離」をすることだ。

    ・無症状だが感染した可能性があると思う場合の治療法は?
    これも、今のところはない。

    ・COVID-19の重症の患者に抗生物質を投与できる?
    細菌に感染した場合以外、抗生物質を使うことはない。新型コロナウイルスは、細菌ではなくウイルスだ。たとえCOVID-19で免疫力が低下し、細菌感染の可能性が高まると懸念する場合でも、それを抗生物質で予防できるわけではない。

    ・安全性と有効性が確認されたCOVID-19の治療薬はある?
    これも、現時点ではない。ガイドラインには、クロロキンやヒドロキシクロロキン(抗マラリア薬)、レムデシビル(抗ウイルス薬)、IL-6阻害薬(関節リウマチなどの治療薬:サリルマブ、シルツキシマブ、トシリズマブなど)、IL-1 阻害薬(抗リウマチ薬:アナキンラなど)をはじめ、検討中のさまざまな薬や免疫療法のリストが記載されている。

    だが、委員会は、「COVID-19の治療に使えるものとして推奨すべきか否かを判断するのに十分な臨床データがない」と結論付けている。感染し、回復した患者の血液を利用する高度免疫グロブリン製剤や回復期血漿についても、同様の見解だ。

    委員会はまた、ヒドロキシクロロキンと抗生物質のアジスロマイシンを組み合わせて使った場合に起きる不整脈などの副作用について警告している。ロピナビル/リトナビル配合剤やプロテアーゼ阻害剤などの抗HIV薬については、臨床試験で効果がなかったとして、「使用を勧めない」と述べている。

    ・ガイドラインは更新される?

    その可能性はある。より多くの科学研究が行われ、データが公表されれば、一部の提言が変更されることが考えられる。

     

    30~40代の新型コロナ患者が脳梗塞に

    出典:(2020/04/28 08:46 )

    しもやけ状になる「コロナのつま先」に注意!
    30代から40代の新型コロナウイルス感染者が、脳梗塞になる可能性があるという。


    新型コロナウイルスに感染した患者の足の指の写真

    「しもやけ」のように赤くなっている。ウイルスが血液や血管に異常を引き起こしているとみられる症状。
    スペインの皮膚科医 フアン・ガビン医師によると、「おそらく一般的な病名は、Covid toes(コロナのつま先)。(この症状は)本当によくあって、ここスペインでは何百件もある」さらに赤い斑点や、手足の甲(こう)が青くなる、あるいは黒い斑点ができる症状のほか、首にも現れることもあるという。スペインの皮膚科医 フアン・ガビン医師「子どもと若者によく見られる典型的な(発熱などの)症状があって、2~3週間後に皮膚の異変が見られる」という。

    フアン医師によれば、明確な原因はわかっていないものの、ウイルスによる血管内の損傷などが考えられるという。
    こうした病変は「血栓」が原因となって、さらに重大な合併症を引き起こしているという見方もある。
    米マウントサイナイ医科大学病院 重松朋芳助教「リスクが全くないような症例で、脳梗塞が見つかったので非常に驚いた。コロナウイルス特有じゃないかなと、今のところ言われている」

    アメリカのマウントサイナイ医科大学病院の重松助教によれば、30代から40代で軽症か無症状の新型コロナウイルス患者が脳梗塞を起こすという症例が相次いでいるという。

    その数は、2週間で5人。患者の脳に何が起きたのだろうか。
    米マウントサイナイ医科大学病院 重松朋芳助教「新型コロナウイルス自体が血が固まりやすい状況を作り出して、異常な血栓を作り、血栓ができたので脳梗塞を起こしたのではないかと考えている」
    重松助教は、脳梗塞患者には検査や予防措置を取るよう警鐘を鳴らす一方、ほかの医師は...。
    米・マサチューセッツ総合病院 市瀬史医師「このチューブが空気とNO(一酸化窒素)につながっています」 アメリカのマサチューセッツ総合病院の麻酔科医・市瀬史医師は、3月から一酸化窒素(NO)を吸入させる臨床試験を行っている。一酸化窒素の吸入は、肺炎など肺疾患の治療に使われていて、血管を広げ、血を固まりにくくする効果があるという。
    わかっていないことが多い新型コロナウイルス。手探りの中での戦いがさらに続く。

     

    患者と接触60分、手にウイルス付着か…北海道の看護師感染

    [読売新聞 2020/05/03 10:50]新型コロナウイルスの感染患者に応対していた女性看護師への感染が3月にわかった札幌市中央区の斗南病院は、感染患者と長時間接触する中で、ウイルスが手に付着して感染した可能性があるとの調査結果をまとめた。道内では院内感染が相次いでおり、担当者は「我々が得た教訓を、ほかの医療機関にも役立ててほしい」としている。

    調査は斗南病院の医師や国立感染症研究所(感染研)の研究員が行い、4月下旬に感染研のホームページに結果を掲載した。
     調査結果によると、3月3日に60歳代の男性が倦怠(けんたい)感を訴えて内科を受診。コンピューター断層撮影法(CT)検査で感染が疑われ、PCR検査を実施したところ、4日に感染がわかった。
     男性と接触した院内の医療従事者は計8人。うち、問診や血圧測定などを担当した50歳代の女性看護師が7日に息苦しさなどを訴え、10日に陽性と判明した。
     この看護師は男性と最も長く接しており、接触時間は約60分、会話時間も約30分。これは、2番目に接触時間が長かった看護師の3倍だった。
     男性は時折マスクを外して会話していた。感染した看護師は、医療用サージカルマスクをつけて応対していたが、手袋は、CT検査で男性の感染疑いが浮上するまで着用していなかった。また、せっけんによる手洗いは1日4~5回だった。

     一方で、PCR検査に必要な検体を男性の喉から採取した別の看護師は感染を免れた。院内のルールにのっとり、高性能マスク「N95」をつけて手袋は常に着用し、目を覆う防護具もしていた。せっけんによる手洗いも1日7~8回行っていた。また、感染予防の専門知識と技術を持つとして、日本看護協会の審査に合格した「感染管理認定看護師」でもあった。
     内科外来の診察室は、手洗い場の前に机が配置されており、手洗いがしづらい環境だった。調査結果は、「患者と長時間接するうちに、手指衛生が十分でない状態で顔を触るなど、曝露(ばくろ)の可能性があったことは否定できない」と結論。ウイルスを含んだ患者の飛沫(ひまつ)が何らかの理由で看護師の手に付着し、看護師が自身の顔を触るなどした「接触感染」の可能性を挙げた。

    調査にあたった斗南病院の川田将也医師は「患者と接する時間が長いほど、汚れた手で無意識に顔を触ってしまうリスクも高まる。社会全体で経験を共有したい」と意義を語った。

     

    コロナ疑いで通報、搬送まで4時間超 断る病院が相次ぐ

    [朝日新聞社 2020/05/03 07:30]新型コロナウイルスに感染した疑いがある人を救急車で搬送した例が、宮城県内で34件(4月29日現在)あることが県の調べでわかった。

    名取市や仙台市では、受け入れを断る病院が相次ぎ、病院探しに2~4時間かかった例があった。搬送の現場も感染防止に神経をとがらせている。

     4月6日朝、名取市消防本部に119番通報があった。50代の男性が、4日前から発熱や全身の倦怠(けんたい)感などを発症。市内では初めての疑い例で、救急隊員3人が感染防護衣を着て出動した。

     隊員は男性から状況を聞き取って、県の感染症指定医療機関に連絡。断られたため、近隣の総合病院などに電話をかけ続け、9カ所目で受け入れてもらえることになったという。病院探しに要したのは1時間48分。そこから病院に向かったため、さらに数十分かかったとみられる。この病院が帰国者・接触者相談センターに相談し、PCR検査を実施。翌日に陽性と判明した。

     県の指定医療機関(7病院29床)に感染の疑いのある患者全員を受け入れる余裕はない。このため、協力病院の態勢整備が進められているが、自治体消防はどこが受け入れ可能かを知らされていないという。こうした問題について、山田司郎名取市長が県知事と市町村長との会議で提起。県消防課は「感染拡大が続けば、同様の事例が出かねない」としている。

     また、仙台市消防局でも保健所による病院の調整に時間がかかり、119番通報から病院に搬送されるまで、4時間16分かかった例があった。その間、救急車は現場に待機せざるを得なかったという。

     新型コロナに対応する救急隊の資機材不足も懸念材料だ。仙台市はN95マスクの入荷見込みが立たず、不安を抱える。名取市消防本部では、使い捨ての特別な感染防護衣81着を備蓄していたが、すでに6着使用。急きょ注文したが、数週間待ちと言われたという。

    同本部総務課の今野善樹課長補佐は「市民を守るため、消防は絶対休めない機関。職員には出勤時の検温や3密の場所に行かないことの徹底など、細心の注意を払っている」という。


    発熱救急搬送「たらい回し」5倍

    [共同通信社 2020/05/03 06:06] 19消防で増加、コロナ感染疑い
    新型コロナウイルス感染拡大を巡り、全国の消防本部で4月、発熱などの症状がある救急患者の搬送先が決まらず「たらい回し」となった事案が、前年同期比で5倍以上になっていたことが2日、共同通信の調査で分かった。

    増加は19本部。医療機関が受け入れを断る理由は「患者に感染の疑いがある」が最多。症状にかかわらず全ての救急患者の受け入れを停止している病院も複数あった。

    総務省が全ての症状の救急患者について実施した全国集計では、4月下旬の「たらい回し」は前年同期のほぼ2倍。医療機関は院内感染への警戒を強めており、発熱などがある患者はさらに円滑な治療を受けづらくなっている。

     

    赤江珠緒がアビガンで改善 投与可否の理由明かす

    [日刊スポーツ2020年5月2日10時54分] 4月15日に新型コロナウイルスに感染し、再検査で肺炎と診断されて入院中の、フリーアナウンサー赤江珠緒(45)が、1日夜にTBSラジオで放送された「荻上チキ・Session-22」(月~金曜午後10時)にメールを寄せ、アビガンを投与され「肺の状態が改善しています」と報告した。

    その上で、アビガンが投与される人、されない人がいることに臆測が飛び交っていると指摘し、アビガンを使用できるのは、アビガンの研究を行っている機関に研究対象グループとして申請した病院だけだと説明した。

    赤江はメールの中で「入院してから、アビガンを処方してもらい、肺の状態が改善しています。ただ、皆様、ご承知の通り、このアビガン、催奇形性(胎児に奇形を起こすこと)などの副作用があるということで、まだコロナへの認可が下りていません」と、アビガンには副作用があることを、改めて説明した。

    その上で「結果、現在、アビガンの研究を行っている機関と、そこに研究対象グループとして申請した病院しか使えないというのが現状のようです。ですので、ちまたでは、アビガンが使える人と、使わない人の差は何? 医療関係者にコネでもあるの? なんていう臆測まで飛び交っていますが、そういうことはないようです」と説明した。

    続けて「患者は入院の病院を選べませんが、たまたま、その病院が申請を済ませていた場合、使える、そうでなければ使えないというのが現状のようです」と説明。その上で「この申請が、必要書類などがかなり多く、大変な作業だったと医療現場の方から聞きました」と入院先の病院で取材した、医療関係者の声を紹介した。

    赤江はこれまで、自らがパーソナリティーを務めるTBSラジオ「赤江珠緒たまむすび」(月~金曜午後1時)にメッセージを寄せる形で、自身の病状を報告してきた。4月29日の放送でも、15日に感染後、熱が10日ほど続き、医師の勧めで再度、エックス線検査と血液検査を受けた結果、肺炎が判明し、感染11日目の同25日に即、入院したと報告していた。


    アビガンの特例承認は法令上できず 首相「私も言ったが…」

    [SankeiBiz 2020.4.29 09:22]安倍晋三首相は28日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルス治療薬の有力候補とされる国産の新型インフルエンザ薬「アビガン」に「特例承認」を適用できないことについて、「政府内でも相当議論してきた。『(新型インフル薬として)日本で承認されているのだから(適用できるのではないか)』と私も言ったが、日本の法令上できない」と説明した。公明党の斉藤鉄夫幹事長の質問に答えた。

     政府は、米製薬会社がエボラ出血熱の治療目的で開発した「レムデシビル」について特例承認を適用し、国内最初の新型コロナ治療薬として利用可能にする方針だ。首相は「特例承認はいくつか要件があるが、海外ですでに承認されたものについて、日本で行うことができる」と指摘した。

    そのうえで、アビガンについて「企業治験もスタートしている。観察、臨床研究が進んでいる中で、中間評価的なことができないか今議論してもらっている」と説明。また、特例承認されなくても、患者自身が希望し、病院の倫理委員会で認められれば使用できることを強調した。

     

    米NY市住民の5人に1人が新型コロナ感染か、抗体検査で

    [AFP=時事(2020/04/24 08:34 )]米ニューヨーク州で新型コロナウイルスの抗体検査を無作為抽出で行ったところ、ニューヨーク市の住民の5人に1人以上が感染している可能性があることが分かった。同州のアンドルー・クオモ(Andrew Cuomo)知事が23日、明らかにした。実際の感染者数が公式発表を大幅に上回ることを示唆している。

     米国各州で実施されている外出制限令を解除し、経済活動を再開するためには、抗体検査を含む検査の拡大が重要な手掛かりになると考えられている。

     抗体を持っている人はすでに新型ウイルスに感染しており、免疫を獲得している可能性がある。つまり、抗体がある人は再び罹患(りかん)することはなく、仕事に復帰することができる可能性がある。

     クオモ氏によると、抗体検査は今週、州内各地のスーパーの顧客3000人を無作為に選び、行われた。その結果、約14%が陽性反応を示し、ニューヨーク市内ではその割合が21%に上ったという。

     この結果に基づくと、州全体で約260万人、ニューヨーク市内で約170万人が新型コロナウイルスにすでに感染した計算になる。  この試算は、州の公式発表の感染者数26万3460人を大幅に上回る。米国の感染の中心地である同州では、新型ウイルスで1万5500人以上が死亡している。

     今回の抗体検査の精度は不確かで、検査人数も少ない。しかし、クオモ氏は、このデータを州全体に当てはめると、同州での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の致死率はわずか0.5%になると指摘した。

     

    新型コロナ、日光・高温・多湿で威力弱まる=米政府研究

    [ワシントン ロイター(2020/04/24 09:52)] - 米国土安全保障省の高官は23日、新型コロナウイルスに関する政府の研究で、日光が当たる場所や高温・高湿度の環境下では、より短い時間で威力が弱まる傾向が示されたと明らかにした。

    同省科学技術局のウィリアム・ブライアン局長代行によると、政府の研究者らは、新型コロナが最も生存しやすいのは屋内の空気が乾燥した環境で、気温と湿度が上がれば威力を失い、特に日光に弱いとの研究結果を報告した。

    同氏はホワイトハウスのブリーフィングで「直射日光に当たれば、最も早く死滅する」と述べた。

    インフルエンザなど他の呼吸器系疾患と同様に、新型コロナの感染力が夏季に弱まるとの期待を強める内容だが、実際は、シンガポールなどの温暖な場所でも強い感染力を発揮している。

    トランプ米大統領は、この研究結果は慎重な解釈が必要だと指摘した。
    ブライアン氏によると、暗くて湿度が低い環境では、新型コロナはステンレス鋼など通気性のない素材の上で、18時間かけて威力を半減させるが、高湿度の環境ではこの時間が6時間に減り、高湿度の環境で日光に当てれば、2分に短縮されるという。

    また、せきやくしゃみによる飛沫感染を想定し、空気中に漂う新型コロナウイルスについても調べ、同様の結果が得られた。空気中の新型コロナは暗い室内で1時間かけて威力が半減したのに対し、日光に当てた場合は90秒に短縮した。

     

    未配布マスクを全量回収 政府納入で興和・伊藤忠


    出典:(2020/04/24)

    新型コロナウイルスの感染防止策として政府が配る布マスクに汚れがあった問題で、マスクを納入した興和(名古屋市)と伊藤忠商事は23日、未配布分を全て回収すると発表した。検品体制を通常よりも強化する方針も示した。

     汚れなどの不良品は妊婦への配布分で相次ぎ発覚。その後、全世帯用でも配布前の確認作業で見つかっていた。これまでの厚生労働省の説明によると、2社はどちらについても納入している。

     全世帯への布マスクは今月17日に東京都内で配達が始まり、5月中に約5千万世帯へ2枚ずつ届ける計画。

     なお、厚生労働省は23日の主要野党の会合で、全世帯配布が始まった布マスクの生産国について、中国、ミャンマー、ベトナムと明らかにした。受注した興和、伊藤忠商事、マツオカコーポレーションと生産国の関係に関しては「企業活動に関わるので答えは控える」と述べるにとどめた。

     不良品が見つかった妊婦用布マスクの調達先は全世帯用を受注した3社を含む4社と説明。ただ、残り1社の会社名は「実際に妊婦向けに配布されているか確認できていない」などとして答えなかった。

     

    国会議員は市販マスクを着用できているのはどうして


    出典:(2020/04/23)

    新型コロナウイルス感染予防に必要なマスクの品薄が一向に解消されない。多くの国民は手作りマスクや市販マスクを洗って再利用して対応している。なのに、国会議員の皆さんはしっかり市販マスクを着用できているのはどうして?
     少し前の流行語ではないが、「今でしょ!」と言いたくなる。今すぐ必要な休業手当や給付金はもちろん、感染予防に必要なマスクも簡単には手に入らない。安倍晋三首相が「全世帯に布マスク2枚配布」と発表してから3週間たつが、布マスクとやらは、いまだに届かない。
     小池百合子東京都知事もついにマスク切れになったようだ。4月10日の会見では、小さなハートマークがちりばめられた生地の、手作り風のマスクで登場。4月3日の会見では市販マスクだった玉城デニー沖縄県知事は、8日、10日と会見のたびにオシャレなオリジナルマスクで登場している。
    それなのに、国会議員の皆さんはしっかり不織布製らしきマスクをしている。例外は、最前列で手ぬぐい風のマスクをしている小寺裕雄衆院議員ぐらいか。歳費削減も2割だけ、マスクも十分にある。そんな環境にいるから、国民の「今でしょ!」な気持ちがわからないのかな?

    (文/本誌・鈴木裕也)※週刊朝日  2020年5月1日号

     

    米国ではコロナ感染者の抗体検査が開始される 2020年4月20日


    米NY州知事「峠越えた」 抗体検査を週内に開始へ

    【4月20日ニューヨーク共同】米国最大の新型コロナウイルス感染被害が出ている東部ニューヨーク州のクオモ知事は19日の記者会見で、感染拡大が鈍化しており「この傾向が続くなら、われわれは峠を越えた」と明言した。「調子に乗ってはいけない」とも述べ、感染予防策は続けるよう求めた。

    クオモ氏は、感染すると免疫反応により体内でつくられる「抗体」の検査を週内に開始すると表明した。住民に占める感染者の比率を把握するため、無作為に抽出して検査する。「経済活動再開に向けたいかなる計画も、データに基づかなければならない」と話した。

    出典:(2020/04/20)

     

    米シリコンバレー、実際のコロナ感染者数は公式発表の50倍超との研究

    【4月18日 AFP】米カリフォルニア州シリコンバレー(Silicon Valley)の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の実際の感染者数は、公式集計の少なくとも50倍に上るとの予備調査結果が明らかになった。

     米スタンフォード大学(Stanford University)の研究者らはフェイスブック(Facebook)を使用して、サンタクララ(Santa Clara)郡からボランティア3300人を募集。住民から採取した血液サンプルでウイルス抗体を検査した。その結果、全人口の2.5%から4.1%が感染していることが推定されるという。これは確認された感染者数の50倍から85倍に当たる。

    17日にウェブサイト上に掲載された査読前の論文のプレプリント版で著者らは「われわれのデータが示唆しているのは、サンタクララ郡では(調査終了の3日前の)4月1日までに、4万8000人から8万1000人が感染していたということだ。同郡で4月1日時点に陽性と確認された感染者数は、956人だった」と指摘している。
    これによると、実際の致死率は0.2%未満となる。

     この研究の制約は、ヒスパニック系住民が多数を占める地域において白人女性が不釣り合いな比率を占めたことにあったため、調査チームは元のデータを調整して、地元の人口構成に対応させる必要があった。

     血清学的検査として知られているこの検査では、皮膚プリックによって血液サンプルを採取。この検査がマーケットに投入されたのはごく最近にすぎない。

     いわゆる血清学的調査は、新型コロナウイルス感染症の実際の拡大規模と、今後感染する可能性のある人々の数を明らかにすべく、米国および世界各地でこれまでよりはるかに大きな規模で開始されている。

    出典:(2020/04/18)

     

    韓国で「再陽性」163人 2020年4月17日


    出典:(2020/04/8)

    韓国で「再陽性」163人 隔離解除から平均13.5日 2020年4月17日

    韓国の中央防疫対策本部は17日、新型コロナウイルスの感染者のうち、ウイルスが体内からなくなる陰性と判定されてから、再び陽性となる「再陽性」が163人で確認されたと発表した。

    感染者が隔離を解除されてから再陽性と判定されるまでは平均13・5日かかっているという。

    同本部は原因として、
    (1)免疫力が弱まって抗体が完全に体内でつくられず、ウイルスが再活性化
    (2)検査そのもののミス
    (3)体内にウイルスはなくなったが、その断片を検知、などの可能性を調べている。

    完治後の「再感染」ではないとし、再陽性と判断された人からの感染拡大も確認されていないという。(ソウル=神谷毅)

    出典:(2020/04/17)

    韓国の感染者発生状況

    棒グラフ(右軸)新規数、折れ線グラフ(左軸)延べ数
    出典:2020 coronavirus pandemic in South Korea

     

    ネコは新型コロナに感染しやすい?、WHOは調査を強化 2020年4月8日


    新型コロナウイルスはネコには感染する可能性があるが犬は感染しにくいとみられるとする研究結果が科学誌サイエンスに発表された。
    世界保健機関(WHO)はこれを受け、人間とペットの間の感染について詳しく調査する意向を示した。

    フェレットも新型コロナに感染する可能性があるが、犬、鶏、豚、カモ類は感染する可能性が低いという。今回の研究は1ー2月に中国で行われた調査に基づくもので、ワクチン実験のためCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)に感染しやすい動物をみつける過程で明らかになった。

    ネコの間では飛沫感染するほか、フェレットは深刻な症状には至らなかった。

    新型コロナはコウモリから人に感染したとみられている。ただ、犬とネコについて小数の感染例が報告されているほかは、ペットがウイルスを媒介することを示す有力な証拠は今のところない。

    ニューヨークのブロンクス動物園では5日、感染した飼育員と接触したトラが陽性反応を示していた。

    出典:(2020/04/8)

    「何千もの死、避けられたはず」 英政権と科学者に批判


    出典:(2020/04/28)

    新型コロナウイルスの拡大で英国は14万人を超える感染者を出した。
    ハンコック保健相は「感染拡大はピークに達した」としているが、政権の危機意識の薄さと科学者の「ためらい」が重なり、対応が遅れた。「避けられたはずの何千もの死を招いた」(英紙サンデー・タイムズ)と批判が出ている。

     「英国はしっかり準備できている」
    3月3日、記者会見で新型コロナウイルスへの対策を問われたジョンソン首相は余裕を見せた。
    ジョンソン氏は、イタリアでも感染が広がり始めていた2月、婚約者と2週間近い休暇を過ごし、感染対策を話し合う英政府の緊急会議も約5週間、欠席した。

    3月12日、欧州各国が幅広い行動制限に乗り出しても、集会の中止などには踏み切らず、学校の一斉休校は「利益より実害の方が多い」と言い切った。(※)
    それから1カ月余り。英国で感染者は14万人を超え、死者も25日夕(日本時間同日深夜)の政府発表で2万人を超えた。介護施設や自宅での死亡をあわせるとさらに2割は多いとみられている。

    (※)参考: ジョンソン首相と感染症対策チームは3月12日に隔離による「封じ込め」から
    「集団免疫」(緩和策)への転換を発表

    英国は、1月末に国内で感染が確認され、3月11日にWHOから「パンデミック」表明があったのちの3月12日、「封じ込め」フェーズから感染のピークを遅らせて山を低くする「遅延」フェーズに移行するとの方針変更を表明した。

    『ジョンソン首相は神妙な表情で「自分は英国民に対して正直でなければならない。より多くの家族が彼らの愛する人たちを失うことになる」と語りかけました。
    イギリスは「封じ込め」フェーズから感染のピークを遅らせて山を低くする「遅延」フェーズに移行します。ピークは10~14週間後にやってくるとみています。

    パトリック・ヴァランス政府首席科学顧問は「イギリスの実際の感染者は他国の検査数と陽性率を見ると5000人から1万人いるとみられます」と分析。もはや感染を止めるのは不可能なのでゆっくり感染して集団免疫を獲得すると明言しました。
    免疫を持つ人が一定割合まで増え、感染を防ぐようになることを「集団免疫を獲得する」と言います。数理モデルをつくる英インペリアル・カレッジ・ロンドンのニール・ファーガソン教授のこれまでの発言を聞く限り、イギリスの集団免疫レベルの基本シナリオは60%とみられます』

    引用元:https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20200313-00167569/

    この要請の翌3月14日イギリスの数理学者・遺伝学者・生物学者・物理学者らは「社会距離戦略を速やかに実施する公開要求」を発表し、今のイギリス政府より厳しい「社会距離戦略」を速やかに実施すれば、国内の感染拡大を劇的に遅らせ、数万人の命を救うことになると主張した。

    その後、緩和策を取ると約25万人が死亡し、国民保健サービス(NHS)が破綻するだろうというインペリアル・コレッジ・ロンドンの予測を受け、イギリス政府は「緩和」から「封じ込め」へと方針を再転換した。

    ジョンソン英首相は3月23日の夜に国民向けにテレビ演説を実施し、外出禁止措置を発動すると発表した。生活必需品の購入などを除き外出は禁じられ、警察が違反者に対して罰金を含む対応を行うこととした。ジョンソン首相は、彼自身も感染した。

    行動制限を課すことなく増加曲線を抑制

    出典:(2020/04/17 5:30更新)

    [The New York Times]
    数字をどう見ても、1つの国が際立っている――韓国だ。 2月下旬と3月上旬、同国における新型コロナウイルスの感染者数は数十から数百人、数千人へと爆発的に増加した。
    ピーク時には、医療従事者は2月29日の1日で909人の症例を特定し、人口5000万人の同国は打ちのめされる寸前のように見えた。しかし1週間弱経つと、新たな症例数は半減した。4日以内で、再び半減した――そしてその次の日も再び半減した。


    封鎖政策も行われていない

    韓国は3月22日、ほぼ1カ月の間で最少となる、わずか64人の新規感染者を発表した。他国では感染者数が1日ごとに数千人単位で増加し、医療システムや経済が壊滅的状況に追い込まれている中で、である。イタリアでは毎日数百人の死亡者を記録している。韓国は1日当たり8人を超えたことはない。

    韓国は大規模なアウトブレイクが発生しながら、新規感染者数の増加曲線を抑えることができたわずか2国のうち、中国ではないほうの国である。そして韓国は中国のように言論や行動に厳しい制限を課すことなく、またヨーロッパやアメリカのように経済に打撃を与える封鎖政策を行わずに、それを成し遂げている。

    ウイルスによる世界の死亡者数が1万5000人以上に膨らみ、世界中の役人や専門家は教訓を求めて韓国を徹底的に研究している。そしてそれらの教訓は、簡単にはほど遠いものの、比較的ストレートで経済的にも負担が少ないように見える――素早い行動、広範な検査体制と接触者追跡、そして国民の重大な支援である。

    しかし強く打撃を受けたほかの国は韓国のような対策は打てなかった。その手法を見習おうと関心を示し始めた国もあるが、もはや早々に制御できない時点までエピデミックが加速してしまった後のことであった。

    韓国の文在寅大統領の周辺によると、フランスのエマニュエル・マクロン大統領とスウェーデンのステファン・ロベーン首相は、韓国の対策の詳細を聞くために文大統領に電話をしてきたという。

    世界保健機関の事務局長テドロス・アダノム・ゲブレイェソスは、ウイルスの封じ込めは難しいものの「可能である」ことを示したとして、韓国を称賛した。テドロス氏は各国に「韓国その他で得られた教訓を応用する」よう促した。
    韓国の当局は、同国の成功は一時的なものであると警告する。再発のリスクは残されている。国境の外ではエピデミックが猛威を振るい続けているため、なおさらだ。

    今では1日に10万の検査キットを生産

    それでも、アメリカ食品医薬品局(FDA)元長官のスコット・ゴットリーブはツイッターで「韓国は賢く精力的な公衆衛生によってCOVID-19が克服できることを示している」と書き、何度も韓国をモデルに掲げてきた。

    教訓1:介入は早く、危機的状況になる前に
    1月下旬に同国初の感染症例の診断が下ってからわずか1週間後、当局は製薬会社数社の代表者たちと面会した。当局は緊急承認を約束したうえで、大量生産のためのコロナウイルス用検査キットの開発に直ちに着手するよう促した。

    韓国で確認された症例数は2桁にとどまっていたが、2週間以内に何千もの検査キットが発送された。同国は今では1日に10万キットを生産しており、当局によるとキットの輸出について17カ国の政府と協議中だという。 当局はまた、地元の教会から感染が素早く拡大した人口250万人の都市テグで迅速に緊急措置を施行した。

    「主な感染源が教会の礼拝だったことが割と早い段階でわかっていたため、韓国は人の動きを制限することなく対処できた」と政府にコロナウイルス対応を助言する疫学者であるキ・モランは話す。「判明するのがもっと遅かったら、ずっとひどい状況になったかもしれない」。 韓国はまた、ヨーロッパやアメリカと異なり、2015年の中東呼吸器症候群(MERS)のアウトブレイクにより国内で38人の死亡者を出した経験を持つため、コロナウイルスを国家非常事態として扱う準備ができていた。

    コロナウイルスは5日間の潜伏期間があると考えられており、多くの場合その後風邪と間違われるような軽度の症状が出現するが、その際にウイルスが非常に伝染しやすくなる。このパターンにより、アウトブレイクが明白になるまで1、2週間のタイムラグが生じる。一握り程度に見えた患者数が実は数百人、数百人に見えたものが実は数千人ということもありうる。

    「このウイルスのこのような性質により、閉鎖と隔離に重点を置く従来型の対応は非効果的となる」と韓国保健福祉部次官キム・ガンリプは語る。「(感染者数が)いったんある程度に達してしまうと、古いやり方では感染拡大の防止に効果はない」。


    1日当たりの検査率はアメリカの40倍

    教訓2:検査は早く、頻繁に、安全に
    韓国はほかのどの国よりもはるかに多くの人を検査してきた。そのため、多くの人を感染後すぐに隔離・治療することが可能となった。 同国では30万回以上の検査を実施し、1人当たりの検査率はアメリカの40倍となっている。

    「検査は早期発見につながり、さらなる拡大を抑制し、またウイルス感染が判明した患者を早く治療することが可能となるため、中心的な位置づけとなるものだ」と、韓国の外務相カン・ギョンファはBBCに語り、検査は「わが国の非常に低い死亡率のカギでもある」と述べた。

    韓国は時にエピデミックを回避できたように言われるが、数千人が感染しており、政府は当初、現状に甘んじているとのそしりを受けていた。政府の検査に対するアプローチは、すでに進行中のアウトブレイクを駆逐するように設計されていた。

    病院やクリニックがキャパオーバーにならないよう、当局は可能な限り多くの人を、可能な限り早く検査できるよう設計された検査センターを600カ所開設した。医療従事者の安全を確保するために接触を最小限に抑える狙いもあった。

    50カ所のドライブスルー検査施設では、患者は車に乗ったままで検査が受けられる。患者は質問票を渡され、遠隔体温スキャンと喉の検体採取を行う。このプロセスは10分程度かかる。検査結果は通常数時間で上がってくる。

    いくつかのウォークイン型施設では、患者は透明な電話ボックスのような個室に入る。医療従事者は個室の壁に組み込まれた分厚いゴム手袋を使って喉の検体採取用の綿棒を手渡す。

    公共メッセージが容赦なく発せられ、韓国人は自分や知人が症状を発症したら検査を受けるよう促される。海外からの訪問者は症状のセルフチェックを行わせるためのスマートフォンアプリのダウンロードが義務づけられている。

    オフィスやホテル、その他の大きなビルではしばしば発熱している人を特定するためにサーモグラフィーカメラを使用している。多くのレストランでは来店客を受け入れる前に体温チェックを行っている。


    社会からウイルスを「ほり出す」

    教訓3:接触者追跡、隔離および監視
    陽性反応を示す患者が出ると、医療従事者は患者の直近の動きを追跡して接触した可能性のある人を特定し、検査し、必要があれば隔離する。このプロセスは接触者追跡として知られている。 これにより医療従事者は伝染の可能性のあるネットワークを早期に特定することができる。まるで外科医がガンを取り除くように、社会からウイルスをほり出すのだ。

    韓国はMERSのアウトブレイク中に精力的な接触者追跡のためのツールとプラクティス(実践法)を開発した。保健関係の係員はセキュリティーカメラの映像やクレジットカードの記録、車や携帯電話のナビのデータまでも使用して患者の動きをたどるのである。 「私たちはまるで刑事のように疫学上の捜査を行った」とキは言う。「その後、伝染病危機の際には個人のプライバシーよりも社会の安全を優先するよう法律が改正された」。

    コロナウイルスのアウトブレイクが大きくなりすぎて患者を集中的に追跡するのが困難になると、当局はよりマスメッセージングに頼るようになった。

    韓国人の携帯電話は居住地区で新規感染者が発見されるたびに緊急警報のバイブレーションが鳴る。ウェブサイトやアプリでは感染患者の1時間ごと、時には1分ごとの移動経路を表示する――どのバスに乗ったか、いつどこで乗り降りしたか、はたまたマスクを着用していたかどうかまで。

    感染患者と経路が交わったと思う人は検査センターに届け出るよう促される。 韓国人はプライバシーの損失を、必要なトレードオフとして広く受け入れるようになった。

    自主隔離命令を受けた人はもう1つアプリをダウンロードしなければならない。患者が隔離から抜け出した場合、当局に連絡が行くというアプリだ。違反した場合の罰金は最大2500ドルにもなる。

    感染を早期に特定し治療すること、また軽度の症例は特別センターに分離することで、韓国は病院が最重症患者を受け入れられる状態を確保してきた。同国の症例死亡率は1%をわずかに超える程度で、世界でも最も低い国の1つである。


    アウトブレイク抑圧には国民の協力が必要

    教訓4:公衆の助けを募る
    医療従事者の数も足りず、全員を追跡できるだけの体温スキャナーもないため、市井の人々が協力しなくてはならない。

    首脳陣の結論は、アウトブレイクの制圧には国民に対し完全な情報共有を続けること、そして国民の協力をお願いすることが必要ということだった、と保健福祉部次官のキム氏は話す。

    テレビ放送、地下鉄の駅の告知、スマートフォンのアラートが、マスク着用の促進や社会的距離戦略、その日の感染データについて無限に注意喚起をしてくる。こうしたメッセージはまるで戦時中のような共通目的の感覚を植え付ける。

    世論調査では大多数が政府の取り組みに賛同を示しており、人々は自信があり、パニックは少なく、買いだめもほとんど起こっていない。

    「この公衆の信頼により非常に高い市民意識と自主的な協力姿勢が生まれ、私たちの集団的努力をさらに強いものにしている」と、外務省次官のイ・テホは今月初旬に記者団に語った

    。 当局はまた、同国の健康保険システムの功績を指摘する。ほとんどの治療を保証し、コロナウイルス関連のコストをカバーする特別なルールがあるため、無症状の人も検査を受ける意欲が高められる。

    注目される韓国の成功について、その方法と封じ込めのためのツールは桁外れに複雑でも高価でもない。
    同国が用いた技術のいくつかは、専用ゴム手袋や綿棒のようなシンプルなものだ。韓国よりもひどいアウトブレイクを経験している7カ国のうち、5カ国は韓国より豊かな国だ。


    韓国モデル応用の3つのハードル
    専門家たちは韓国モデルを応用するうえでの3つのハードルを指摘する。いずれもコストや技術とは関係ない。

    1つは政治的意志だ。危機的水準のアウトブレイクなくして、厄介な対策を講じることをためらった政府は多い。
    もう1つは公衆の意志である。韓国では多くのほかの国に比べて社会的信頼が高い。とくに分極化とポピュリズムによるしっぺ返しに悩まされる西洋民主主義国に比べれば。

    しかし、最大の課題となるのは時間だ。すでにエピデミックが進行した国が韓国と同じように早くまたは効率的にアウトブレイクを制御するにはもう「遅すぎる」かもしれない、とキ氏は言う。
    中国は、ほとんどのヨーロッパの国よりも大きい湖北省における初の破壊的なアウトブレイクを駆逐した。ただし、その経済を閉鎖するというコストが伴った。
    ゴットリーブ元FDA長官はツイッターで「われわれは韓国のような結果が得られるチャンスはおそらく逃してしまっている」と書いたが、韓国の手法はアメリカでも役立つかもしれない。「イタリアで生じているような悲劇的な苦しみを回避するためのことはすべてやらなければならない」。

    安倍vs.小池に見る「日本の対策」深刻なヤバさ

    出典:(2020/04/17 5:30更新)

    日本では、東京や大阪など大都市で依然、新型コロナウイルス感染爆発の瀬戸際状態が続いている。同じ大都市のニューヨークが深刻な被害を受けている中、海外からは「次は東京」と懸念する声も少なくない。
    実際、早くから対策に乗り出したサンフランシスコに住む筆者から見ると、国と地方自治体の対策にすれ違いがあるなど、日本の対策には不安を感じるところがとても多い。今の日本に欠けている視点は何なのか。カリフォルニア州やサンフランシスコ地域の対策から学べることもあるはずだ。



    1通のメールで生活が激変した

    それは3月6日金曜日の夜のことだった。カリフォルニア州オークランドのパラマウントシアターで偉大なるブルースマン、バディー・ガイのサウンドに乗って楽しく体を揺らせていたところ、スタンフォード大学学長から1通のメールが入り、私の世界は激変した。 学長はスタンフォード教員に向けて、月曜以降教室で行われるすべての対面授業は中止となり、授業の最後の2週間はオンラインでのみ実施可能と通達した。学生との個別の対面ミーティングも禁止された。

    スタンフォード大学によるこの決断は後にアメリカ中の大学が追随することになったが、当初は極端に思えた。シリコンバレーの中心部にある同大学の本拠地、サンタクララ郡はアメリカで最初にウイルス症例が確認された場所の一つで、当初は中国を訪れた人々に感染が見られた。しかし、当時症例数はまだ2ケタで、警告は出されていたものの、生活はほぼ通常通り運んでいた。

    が、その後、サンフランシスコエリアの生活は劇的に変化。9日の時点で、サンタクララ郡はすべての大規模イベントを禁止した。 1週間後、サンフランシスコ湾周辺の7つの郡は国内で初の外出禁止令を発令し、サンフランシスコ、サンノゼ、オークランドを含む都市の7百万人以上の市民に自宅に留まるよう命じた。

    医療、食料品店、薬局、ガソリンスタンド、銀行、保育施設等生活に必須のサービスを除き、すべての商売や職場が閉鎖された。バーやレストランはテイクアウトと宅配以外、ドアが閉ざされた。この規制は3日後、すでに65歳以上の成人に対して家に留まるよう命じていたカリフォルニアの州全体に拡大された。



    感染者数は減少傾向に
    1カ月以上後、この決断力ある行動の果実が目に見えてきている。国内でも初期の「ホットスポット」の1つだったにもかかわらず、ベイエリアでICUに入っている感染者数は4月8日以来減少している。検査不足による統計上の記録への影響はあるものの、当局関係者が言うところの「曲線がなだらかになっている」ことを示す明確な証拠が出ている。

    感染者数の増加率は下がり、死亡率も大幅に減少している。カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)で疫学の領域を率いるジョージ・ラザフォードによると、現在発生している症例はほとんどが「家庭内」のもので、医療関係者や、外出禁止令を破る人たちだという。「人口全般には、感染は増えていない」と、サンノゼ・マーキュリーニュース紙のベテラン記者、リサ・クリーガーは話す。

    人口4千万人を擁し、アメリカでも最も人口が多い州の一つであるカリフォルニア州は3月4日の時点で国内で最も症例数が多かった。1カ月後、その半分の人口を擁するニューヨーク州では検査数も多いものの、陽性者数がカリフォルニア州の10倍以上に上る。カリフォルニアで10万人当たりの死者数が2人以下のところ、ニューヨークでは51人となっている。

    重症患者の急増に対応できないと報じられている病院システムを擁する東京は現在、新型コロナウイルス患者数増加の瀬戸際に置かれている。東京が向かう方向はサンフランシスコだろうか、それともニューヨークだろうか。東京、そして日本が手本とすべきことは何だろうか。



    教訓1:早期に、厳格に

    カリフォルニアとニューヨーク、そして大打撃を受けているニューオーリンズとの間に違いをもたらした要因にはいくつかの特徴的な特性があるが、中でも人口密度、公共交通の利用、根底にある貧困が挙げられる。しかし、感染症専門家のほとんどは、最も大きな原因は早期に、厳格に施行された「ソーシャルディスタンス」措置であると指摘する。

    「率直に言えば、外出禁止令によるものだ」と、ラザフォードはサンノゼ・マーキュリーニュース紙に語っている。

    「カリフォルニア州とベイエリアの対応に感心するのは、リスクが目に見えて明らかになる前に実行したことだ」と、UCSFのロバート・ワクター教授はニューヨークタイムズ紙に語る。

    「ニューヨーク州は予想に基づくやり方をとった。(危機が)本物だと明らかになってから、ロックダウンへと動いたのだ。結果的にそれでは遅かった、遅すぎたということだ」。



    ベイエリアの比較的成功といえる結果は、ハイテク産業が地域経済を支えていることに依るところも大きい。多くの住民の雇用主である大手IT企業は政府よりも早く動き、オフィスを閉鎖し、従業員に自宅勤務を促した。

    セールスフォースやアップル、グーグル、ツイッターなどの大手企業は3月11日の時点で従業員を自宅に帰していた。コンピューターやインターネット、ビデオ会議がすでに広く使用されていたことで移行は比較的スムーズに行われた。

    例えばスタンフォード大学はすでに、ビデオ会議システムのZoomの利用を認可し、学生や従業員に対して使用トレーニングとともに提供していた。

    早期の対応も肝要であったが、シャットダウンにおいて、日本で見られるような穴やギャップを残さずに効果的に行うことも肝心な点であった。この2週間にも制限は厳しさを増している。今日の時点では食料品店は一度に入店できる人数を厳しく制限しており、店員・客ともにマスクと手袋を着用している。公共の公園に集まる人が増えすぎたことが明らかになると、公園は閉鎖された。



    教訓2:決断は科学に従う

    公衆衛生に関する主要な政策決定は、このような病気と何十年にわたり闘ってきた科学者や専門家が主導している。国のレベルでは、1984年以来アメリカ国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)所長を務めるアンソニー・ファウチが最も際立った存在であり、信頼のおけるリーダーとなっている。

    ベイエリアでは、サンタクララ郡の公衆衛生最高責任者、サラ・コディ氏がこうした問題に長く取り組んできた実績を持つ。同氏は郡で初の症例が確認された1月31日に警告を発した。1カ月後、海外旅行と関連のないコミュニティで初の感染者が確認されたとき、コディ氏は人と人との接触を制限するガイドラインの発布を始めた。

    つねに科学者たちとやりあっているドナルド・トランプ大統領と異なり、カリフォルニア州の役人たちは、保健専門家のアドバイスに厳密に従っている。制限を緩めろという経済的、社会的、政治的プレッシャーに直面するのは彼らも同じだが、それでも科学者の言うことに従う。1980年代のHIV・エイズ感染症との戦いの経験により、このような病気の威力や素早く行動する必要性の認識・理解が醸成されているからだ。

    「医療界との関係は盤石だ」とクリーガー記者は言う。「彼らは医療界をこの危機における友軍として捉えている。科学が伝えていることを、政策の起点にしているのだ」。



    教訓3:地方自治体のリーダーに主導させよ

    独自に対策を打ってきたカリフォルニア
    トランプ大統領は連邦政府の対応の遅さへの責任は否定する一方で、パンデミックをコントロールするのは自分だと言い張ることをやめない。大統領の最初の行動は1月末に中国からの入国を制限することだったが、感染はすでにアメリカ国内に広まっていた。

    さらに深刻なこととして、ベイエリアの当局が集会を禁止したのと同じ瞬間に、トランプはアメリカ国民に対して3月7日には「まったく心配していない」、その3日後には「(ウイルスは)どこかへ行くだろう。平静を保て。そのうちなくなる」と、異なるメッセージを発していた。

    大統領と政権が約束した検査キットや医療従事者の防護服等の必須医療用品、重症患者のための人工呼吸器を確保する話は、結局ほとんど中身が空っぽだったことが後に明らかになった。

    この時点で下された主要な決断は地方自治体のリーダーによるものだった。ロサンゼルスやサンフランシスコの市長から郡の責任者、ギャビン・ニューサム州知事に至るまで。カリフォルニア州はすべてのレベルで民主党傘下にあり、トランプの格好の攻撃目標となっている。 もっとも、ニューサム州知事はこの問題に関して大統領と直接対決することを注意深く避けてきた。州知事はカリフォルニアを「州国家」と呼び、その世界第5位の経済規模の力を利用して密かに物資を確保してきた。検査はいくらか遅れをとったものの、カリフォルニアはバイオテクノロジーの中心地であり、独自の検査や治療薬を開発してきた。

    今週、カリフォルニアとワシントン(エピデミックの打撃を最初に受けた州)、そしてオレゴンの3州は地域連盟を結成した。この3州は西部に集積された物資を共同でニューヨーク、ニュージャージー、および中西部の州に向けて輸送した。現在、時が到来したら経済を復興させるための地域計画を立案中だ。

    アメリカ国民は州知事や各自治体トップのリーダーシップに答えを求めるようだ。危機への対応に関してトランプ大統領の評価は支持47%、不支持48%と二分しているが、ニューサムの支持率は83%と極めて高く、かつカリフォルニア州の共和党員も70%以上が州知事の危機対応を評価している。失業者は200万人以上に上るが「(発令等の措置が)ここまでしっかりと順守された理由は、私たちが(ニューサムを)、またリーダーたちを信頼しているからだ」とクリーガー記者は語る。



    教訓4:早急に手を緩めてはいけない

    ロックダウンによる経済への影響と、公衆衛生への影響のトレードオフに関する議論は日本と同様、アメリカでもずっと続いている。共和党員は早期の制限緩和を支持する傾向にあり、トランプ大統領は失業率の大幅な増加、および株式市場の崩壊により再選の可能性が潰えることを恐れていることを明言している。

    3月中旬以来、約2百万人のカリフォルニア州民が失業保険を申請している。しかし、ニューサム州知事やその他の州のリーダーはウイルスの復活を警戒しソーシャルディスタンスの制限を早期に緩めてはいけないと警告する。

    西海岸州知事たちによる計画では、制限緩和への段階的なアプローチの前提条件としてエピデミック制御に関する明確なベンチマークを設定している。「政治ではなく、医療上の結果と科学がこれらの決断を導く」と共同声明では宣言された。

    東京でサンフランシスコ方式の条件へと移行すべきか否かに関して安倍晋三首相と小池百合子東京都知事の間で発展しつつある軋轢は、アメリカでトランプ大統領と、ニューサム州知事やニューヨークのアンドリュー・クオモ州知事といった州知事との間で見られる状況を反映している。

    トランプ大統領と同様、安倍首相は公衆衛生への影響よりも、ソーシャルディスタンスや閉鎖による経済への影響を危惧しているように見える。しかし日本がアメリカの経験に目を向けたならば、小池都知事や都道府県の知事、その他日本全国の地方自治体のリーダーたちが主導すべきであることが示唆されているのは明らかであろう。


    出典:

    ダニエル・スナイダー
    Daniel Sneider スタンフォード大学講師
    スタンフォード大学ショレンスタインアジア太平洋研究センター(APARC)研究副主幹を務めている。
    クリスチャン・サイエンス・ モニター紙の東京支局長・モスクワ支局長、サンノゼ・マーキュリー・ニュース紙の編集者・コラムニストなど、
    ジャーナリストとして長年の経験を積み、現職に至る。


    コロナ重症者ピーク時、集中治療室(ICU)43道府県で不足の恐れ

    出典:(2020/4/16 5:36更新)

    新型コロナウイルスの重症者を救命する病院の集中治療室(ICU)が、患者の増加で機能不全に陥る恐れが高まっている。国の推計に基づき分析すると、ピーク時には43道府県で重症患者数がICU病床数を上回る可能性があることが分かった。日本は海外より人口当たりのICUが少なく、人材も不足している。設備集約や広域連携といった対策が急務だ。

    国は2月29日時点で示した推計方法として、14歳以下、15~64歳、65歳以上の年代ごとに、ピーク時に見込まれる1日当たりの重症者の割合を示している。例えば65歳以上なら人口の0.018%が重症になると推計している。

    これを都道府県別に当てはめた重症者数と、医療情報会社「日本アルトマーク」(東京・港)が調査したICU病床数を比べたところ、43道府県で重症者数が上回ることが分かった。

    ICU病床数は全国計で5709床。これに対し重症者数は、全国同時に流行がピークを迎えたと仮定すると最大で7555人となる。東京、岡山、福岡、沖縄はICU病床数の方が多かったが、別の病気でICUを使用中なら新型コロナ用に使える数は減る。

    日本と海外ではICUの整備状況に大きな差がある。人口10万人当たりのICU病床数は日本は約5床だが、米国は約35床、ドイツは約30床。多くの死者が出ているフランスやイタリア(約12床)、スペイン(約10床)も日本より多い。

    専門医も少ない。日本集中治療医学会が認定した集中治療専門医は19年4月時点で約1820人。ICUのある病院だけでみると1病院当たり平均約3人だが、ICU専従の専門医は少ない。欧米ではICU専門医が、様々な職種の医療従事者と連携して治療成績の向上を図っているという。

    同学会の西田修理事長は、3月末時点で死亡率が1.1%のドイツと、11.7%のイタリアについて「ICU体制の差」としたうえで「日本の集中治療の体制はパンデミック(世界的流行)には大変脆弱と言わざるを得ない」と警鐘を鳴らす。


    ICU、支える人材や設備確保を

    ICUが43道府県で不足する恐れがあることが分かった。感染が拡大する中、ICUを支える人材を確保するとともに、設備の拡充も求められる。

    最もICU病床が不足するのは埼玉県。230床に対し、ピーク時の重症者は1.8倍の418人に達するとみられ、188人分不足する。神奈川県も349床と病床は多いものの、重症者は1.4倍に上り154人分が不足する。

    東京都は患者数よりもICU病床数の方が多かったが余力は乏しく、重症者の急増には対応できないとみられる。 ICUでの治療は患者への身体的負担が大きく、高齢者は対象外となることもある。このため高齢化による需要減を見越し、このところ削減が進んできた。厚生労働省によると、2018年にICUの基準を満たしたとして届け出があったのは635病院。14年と比べて50病院減った。今回はこうした「間隙」を突かれたともいえる。

    ICUの専門人材が不足していることについて、亀田総合病院(千葉県鴨川市)の林淑朗・集中治療科部長は「大学医学部の診療科別医局の影響がある」と指摘する。日本では各診療科の医師がICUでも継続して治療する例が多く「専門医が育ちにくい」という。林部長によると、海外では専門医を中心とする多職種のチームが共同で治療するのが主流という。

    人材の少なさは高度な機器の稼働率にも影響する。人工肺(エクモ)は国内に約1400台あるものの、専門人材不足のため同時利用できるのは300床分とみられる。

    危機感が高まる中、現場では対応力を高める試みも広がる。厚生労働省はエクモの経験豊富な医師で構成する「エクモネット」を通じ、経験の浅い医師らに研修を実施することで同時利用800床を目指す。肺炎治療でのエクモ活用法を学んでもらうほか、医療機関にエクモネットから人材を派遣し支援する。

    日本看護協会も看護師約5万6千人の早期復職を呼びかけるなどして人材確保を急いでいる。 多くの専門家が重要と指摘するのが、新型コロナの「専門病院」と位置付けた医療機関で、患者に集中対応することだ。限られた専門人材や高度な設備を集約すれば、ノウハウの蓄積も進み、より効率的な処置が可能になるとみられる。大阪府などはこうした施設の設置に動き出している。...

    続きはウエッブページをご覧ください。

    (社会保障エディター=前村聡、鷺森弘)

    コロナにBCGは「有効」なのか?東北大・大隅教授が緊急解説

    出典:

    Our World in Data というサイトのCOVID-19情報(4月11日時点)によれば、人口100万人に対する死者数の割合の上位3国はスペイン(338.8)、イタリア(311.7)、フランス(202.1)。米国では56.7、日本は0.69となっている。

    世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。国によって死亡率に差があることから、BCGワクチンの接種が「有効」ではないかという仮説が広まり、一部の国で臨床研究が始まった。BCGはコロナとどう関係するのか。東北大副学長東北大学副学長で、東北大学大学院医学系研究科の大隅典子教授に、緊急寄稿してもらった。

    人間の生体の異物排除の仕組み


    「そもそも細菌やウイルスが体内に侵入した場合に、生体はそれを排除する仕組みを備えている。そのやり方には2つある。

     まず、「獲得免疫」とは、血液の中を循環しているT細胞やB細胞といった免疫系の精鋭部隊の細胞たちが、病原体が侵入したことを“記憶”。次回の進入時には、記憶したターゲットを狙い撃ちする「抗体」を素早く産生することによって病原体を排除する優れたシステムだ。ただし、このシステムが病原体ではなく花粉に対して過剰に働くと、花粉症のようなアレルギー反応を引き起こしてしまう。

    一方、生体には“あらかじめ備わっている”免疫システム(「自然免疫」)もある。外来の病原体が侵入すると、マクロファージやナチュラルキラー(NK)細胞といった免疫系の別の細胞たちが働き、ただちに「炎症性サイトカイン」と呼ばれる物質を分泌して対応する。

     BCG接種は、どうもこの「自然免疫」を刺激するらしいことが分かってきた。
    2012年にオランダのグループが行った研究では、BCGワクチンは、インターフェロンγの産生を促すだけでなく、ヒトの免疫系細胞の1種である「単球」(マクロファージや樹状細胞に分化する細胞)を活性化し、種々のサイトカインを分泌させることがわかった。
     この研究グループは、BCGのこのような効果を「訓練免疫(trained immunity)」という新たな概念として提唱している。つまり、自然免疫が働きやすくなるように“訓練された”状態になるというのだ。 さらに彼らは、BCG接種を受けた健常人血液に含まれる単球の“遺伝子スイッチ”の状態(専門用語では「エピゲノム」の状態)を全ゲノムレベルで調査。一回のBCG接種でサイトカインや様々な増殖因子を分泌しやすくなる方向に、スイッチの状態が変わっていることを18年に報告した。
     つまり、「訓練免疫」とは、いわば「自然免疫」がパワーアップした状態と考えられる。BCG接種により、未知の病原体に対する抵抗力が高まる可能性があるのだ。

    接種率98%の日本とは状況が異なる


     このような背景から、BCG接種プログラムを持たないドイツ、オランダ、オーストラリアでは、医療従事者の新型コロナウイルス感染・重症化予防のためにBCG接種を行う臨床研究を開始した。

     この情報はワイドショーでも取り上げられたために、成人に対して誤って皮下注射され、発熱やじんましん、血尿などの健康被害が届いたと聞くが、これは絶対禁止である。BCGは子どもの数に合わせて生産されており、必要な子どもに接種できなくなっては元も子もない。前述のように、日本の事情は欧州諸国とまったく事情が異なることは注意したい。

     実は日本では03~04年にかけて、老人の肺炎予防を目的に、BCG接種の効果についての臨床研究が実施されている。当時、東北大学の老年内科のグループは、高齢者介護施設に入所中で日常生活動作の低下した155名の高齢者を対象に、まずツ反検査を実施して陽性群と陰性群に分け、陰性群の約半数にBCG接種を試みた。
     BCG接種4週間後に再びツ反の判定を行い、その後2年間にわたり肺炎の発症率を追跡調査したのだ。その結果、ツ反が陽転しなかった群では42%に新たな肺炎が発症したが、陽転した群や、もともとツ反陽性群では、それぞれ15%、もしくは13%しか肺炎を発症しなかった。すなわち、BCG接種は免疫反応性の低下した寝たきり高齢者において、肺炎発症の予防効果を有することが明らかにされたのである。

    ただし、この場合の肺炎の原因は新型コロナウイルスではないので、BCG接種が実際にCOVID-19感染症予防に功を奏するかどうかは、欧州のBCG接種の結果を待たなければならない。

     BCG接種は、有効なワクチンや新薬が開発されるまでの”繋ぎ”の対応ではあるが、もし欧州でBCG接種の効果が確かめられれば、今後、BCG接種プログラムを持たない国において、COVID-19感染症予防のために大人に対してBCG接種を行うという可能性はあるだろう。

     一方、日本では現在、BCGの接種率は98%となっているため、引き続き、COVID-19感染症予防の原則は“物理的隔離”と“化学的除去”となる。前者は、いわゆる「3密」を避けることの徹底であり、後者は界面活性剤やアルコールを用いた手洗いや手指衛生である。

     マスクの効果については、厳密な科学的エビデンスは少ないが、無症状の感染者が呼気等に含まれるエアロゾルを介してウイルスを撒き散らすことを防いだり、ウイルスに触ってしまった手指で鼻や口を触ることを避けたりすることで、結果として上気道へのウイルス新入を防ぐことになるだろう。

    また、基本的な健康維持として提唱される快眠・快食、適度な運動は自然免疫を保つ上で極めて重要である。ただし、自然免疫を強化することを謳った便乗商法には気をつけなければならない。

    続きはウエッブページをご覧ください。

    (東北大学副学長、東北大学大学院医学系研究科教授 大隅典子)

    COVID-19パンデミックの源泉の宿主はいまだに特定できていませんが、中国の密林に住むコウモリではないかといわれています。 
    つまりコウモリの体内の細胞中で眠っていたウイルス(の卵)が、コウモリを食べようとした人の手で起こされたということでしょうか。 
    言い換えれば人が「パンドラの箱」を空けてしまったわけです。 地球上に生命が誕生して20億年超、しかし現生人類の歴史は約20万年、いまだに人間が知らない地球のことがいかに多いことか?

    世界的に有名な英出身の霊長類学者ジェーン・グドール博士が、地球の自然を無視しがちな現代に警鐘を鳴らします。

    出典:AFPBB News

    コロナパンデミックの原因は「動物の軽視」: 霊長類学者グドール博士

    世界的に有名な英出身の霊長類学者、ジェーン・グドール(Jane Goodall)博士(86)は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)は、人類が自然を無視し、動物を軽視したことに原因があると指摘している。

     アフリカで先駆的な研究に取り組み、チンパンジーの本質を明らかにしたことで知られるグドール氏は、ナショナルジオグラフィック(National Geographic)の新ドキュメンタリー番組「ジェーンのきぼう(Jane Goodall: The Hope)」公開に先駆けて行われた電話会見で、今後の災難を防ぐために過去の失敗から学ぶよう世界に訴え、誰もが変化を起こすことができると語った。

    ■今のパンデミックについてどう考えますか?
    グドール氏:われわれが自然を無視し、地球を共有すべき動物たちを軽視した結果、パンデミックが発生した。これは何年も前から予想されてきたことだ。

     例えば、われわれが森を破壊すると、森にいるさまざまな種の動物が近接して生きていかざるを得なくなり、その結果、病気が動物から動物へと伝染する。そして、病気をうつされた動物が人間と密接に接触するようになり、人間に伝染する可能性が高まる。  動物たちは、食用として狩られ、アフリカの市場やアジア地域、特に中国にある野生動物の食肉市場で売られる。また、世界中にある集約農場には数十億匹の動物たちが容赦なく詰め込まれている。こうした環境で、ウイルスが種の壁を越えて動物から人間に伝染する機会が生まれるのだ。

    ■このような動物市場に対し、私たちはどんなことができますか?
     中国が生きた野生動物の市場を閉鎖したのは非常に良いことだ。一時的な禁止措置だが、われわれはこれが恒久的な措置になり、他のアジア諸国も後に続いてくれたらと願っている。

    ■このような動物市場に対し、私たちはどんなことができますか?
     しかしアフリカではブッシュミート(食用の野生動物の肉)の販売に多くの人の生活が懸かっているため、これを禁止するのは非常に難しいだろう。

    ■このような動物市場に対し、私たちはどんなことができますか?
     自分自身や家族を養うためのお金を全く持っていない人々に対して(食用野生動物販売の)禁止をどう行うべきかは、かなり慎重に検討する必要がある。ただ少なくとも今回のパンデミックはわれわれに、新たな流行を防ぐにはどんなことをすべきか教えてくれたはずだ。。。

    続きはAFPBB Newsをご覧ください

     

    感染からの生還
    発症・検査・治療


    日本サッカー協会会長の田嶋幸三氏(62)は欧州での会合に参加後その会合で感染者が出たことで保健所に相談。3月17日に陽性反応が出た。 その後無事に回復し4月2日に退院し、このウイルスとの闘いについてインタビューが発表された。 このインタビューに症状や治療などの体験が掲載されているので紹介したい。

     

    検査の結果は陽性
    ヨーロッパでの会議で同席した人物が陽性となり、少し日数を置いた時点で自らも悪寒や発熱の症状が出た。
    田嶋氏は3月16日、保健所に相談した。すぐにPCR検査ができるかどうかはわからなかった。
    ただ、ヨーロッパでの会議の様子や陽性者との接点などを細かに説明した結果、一度病院で診察を受けることになった。

     現在多くの病院で行われる検査は、まずは血液検査で炎症反応の数値を確認することや、レントゲンで肺炎の症状の有無を診ること。
    ただレントゲンでは肺炎の見落としもあることから、より精緻なCT検査も追って行われることがある。

    田嶋氏は胸に聴診器を当てられた時点で、「肺炎かもしれない」と診断され、すぐにCT検査を実施。案の定、肺炎を発症していた。

    「痰が出たり、咳き込むようなことはありませんでした。それに私はこれまでの人生で肺炎に罹ったことは一度もなかったんです。元々弱い箇所であればわかりますが、このウイルスの騒ぎの中で肺炎と言われた時は、正直、コロナ陽性だと思いました」

     陽性者と濃厚接触した可能性があること、そして肺炎の診断。これらの条件から、PCR検査を受けることになった。そして結果は、陽性。

    「告げられた時は、正直ものすごくショックでした。何より組織の長としての立場がありますし、自分が移動してきたところで感染を広めていないかどうか。会った方たちに迷惑がかからなければいいが……そればかりを心配していました」

    幸い、その後田嶋氏との濃厚接触者からは発症者は出なかった。それでも、このウイルスの感染力の強さは以前から報じられていただけに、いざ陽性者になった瞬間の不安定な心情は察することができる。

     

    「この薬が効かなかったら、あとはご自身の免疫力で戦うしかないです」
    入院生活が始まった。初めに、田嶋氏は投薬に関する誓約書にサインをした。
    「治療開始の際に、どんな薬を使用しても構わないというサインです。入ったのは感染症専門の病院でしたし、もちろん薬は治験もしているものでしょう。
    私にどんな薬が効くか、その時点で何もわからない状況でしたので、とにかくドクターにお任せしようという思いでした」

     一日中、点滴を欠かすことなく、抗生物質などさまざまな内服薬も服用した。医者は毎日体の数値とデータを記録し、便と血液も採取。その変化に合わせて、複数の薬が試されていく。

     治療中、さらにショックな出来事があった。

    「ある時ドクターから『この薬が効かなかったら、あとはご自身の免疫力で戦うしかないです』と告げられました。このウイルスは重症化していくと本当に生命にまで影響が及んでしまう。その事実を突きつけられました。とても大丈夫だろうなんて気にはなれませんでした」... 続きはウエッブページをご覧ください。

    出典:20200411

    感染症で死亡した場合の葬儀の留意点(日本)

    「コロナ下の葬式」で遺族が苦労する5つの問題 葬儀社も「依頼を断らざるをえない」緊急事態

    出典:msn|ニュース

    1.死後に故人と面会できない
    コロナウイルスで亡くなった場合、感染を防ぐため遺体は非透過性納体袋にすぐ収められます。非透過性納体袋とは、遺体を収めるための巨大サイズのジップロックのようなもので、それで密封された後、棺に納められるわけです。つまり、たとえ肉親であっても、故人に触れることはおろか死に顔を見ることさえできません。

    2.葬儀を開催できない
     感染リスクを考えると、通常の葬儀を行うのは困難です。宗教儀式は後日行うにしても、まずは火葬するということになります。

    3.すぐ火葬しなければいけない可能性がある
    特定の伝染病の場合は、感染防止目的で24時間以内の火葬が認められています。ペストやエボラ出血熱などがその対象で、現在はコロナウイルスも同じ扱いとなっているため、亡くなったその日に火葬ということもありえます。

    4.火葬場と火葬する時間が制限される
     とはいえ実際には、当日の火葬は難しいかもしれません。なぜならコロナウイルスの遺体は、都市部の場合、特定の火葬場が特定の火葬時間でしか引き受けていないからです。少し遠方の火葬場へ出向く可能性もあります。  火葬時間は、感染リスクを配慮して、16時過ぎなどの一番遅い時間しか認められていません。立ち会う火葬場のスタッフも防護服を着ています。火葬炉前で立ち会う遺族の人数も数名に制限されます。前述したようにここでも最後の面会はできません。

    5.依頼を引き受けてくれる葬儀社が見つからない
     遺族は、この一連の業務を引き受けてくれる葬儀社を見つけるのにも苦労します。数日前、私の職場にも、ある大きな病院で家族を亡くした遺族の方から「故人がコロナウイルスかもしれないが、葬儀を引き受けてもらえないか」と問い合わせがありました。

    葬儀社が抱える複雑な事情
     大きな病院は霊安室の業務を委託するため葬儀社と業務契約を行っています。その病院も、契約している葬儀社があったはず。にもかかわらず遺族が外部の会社に問い合わせをしたということは、契約葬儀社がこの依頼を引き受けなかったということでしょう(ちなみに検査の結果、故人は陰性だったそうです)。。。。
     葬儀社が依頼を断るのは決して恐怖や自己保身といった単純な理由からではありません。  先日も愛媛県で行われた葬儀で集団感染が発生したと報道されました。葬儀を通じてさまざまな人たちと関わる人間が感染源になるわけにはいかないため、依頼を断らざるをえない状況なのです。

    葬儀に参加する際の「3つの注意」
     さて、ここからは故人がコロナウイルスではない場合でも留意すべき、この時期に葬儀に参加する方に向けて「3つの注意事項」を解説します。

    注意1.高齢者の参列は控える
     前述したように葬儀場で感染するケースがありました。症状が悪化しやすい高齢者の方はできるだけ葬儀の参加を控えたほうがいいでしょう。

    注意2.通夜料理は出さない
     通夜の参列者が多い関東圏は、大皿のビュッフェ形式で料理を振る舞う習慣があります。感染を防ぐために、通夜料理もやめておいたほうがいいでしょう。
    注意3.マスクを外さない
     葬儀に参列する際にマスクを外さないのは無作法と考えている方もいるようです。平時はそうかもしれませんが、今は緊急事態です。挨拶する際や、焼香する際にマスクを着けていても無作法にはあたりません。

    首都圏知事会の要請に至る経緯

    「コロナウイルスの症状は生物の種類によって異なり、鶏の場合は上気道疾患を引き起こし、牛や豚の場合は下痢を引き起こす。 ヒトでは、風邪を含む呼吸器感染症を引き起こす。

    SARSコロナウイルス (SARS-CoV)、MERSコロナウイルス (MERS-CoV) および2019新型コロナウイルスのようなタイプのウイルスでは、致死性を持つ。

    ヒトコロナウイルス感染を予防または治療するためのワクチンや抗ウイルス薬は、2020年2月時点ではまだ開発されてない-wikipedia-」と記載があるように、これまでのコロナウイルスのタイプとは致死性の面で大きく異なる。

    発表ベースで2020年1月中旬より中国湖北省で確認された新型コロナウイルス(COVID-19)は、その後世界各地へ拡散し、3月11日にはWHO(世界保健機構, World Health Organization)が「パンデミック」を表明した。

    日本においても、新規感染者の発生が続き、厚生労働省は集団発生源の分析を行い、集団発生リスクが高くなる環境(上記「厚生労働省による感染予防の為に避けるべき集団発生リスクが高くなる環境」情報を発表し国民に感染予防を喚起した。

    その後、3月24日には東京オリンピックの延期が決定されたのはご存じのとおりである。この間、世界の感染者数は3月11日の11万8627人から25日現在41万人超と拡大し続けている。

    東京都および関東各県知事は新規感染者数の急増に伴い、外出感染者の爆発的な増加やロックダウン(都市封鎖)などの最悪の事態を回避するため 28日、29日の土日を含む、不要不急の外出自粛などを要請した。 「1都4県知事共同メッセージ」

     

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)情報サイト

     

    人々が健康な生活を営むことができるように、地域住民とのつながりを大切にした、継続的で包括的な保健・医療・福祉の実践及び学術活動を行うことを目的とする「一般社団法人日本プライマリ・ケア連合学会」が会員向けに新型コロナウイルスを心配して来院される方々への対応当たっての診療所・病院の手引書があります。新型コロナウイルスをどのように予防するか、感染が疑われる場合の対応など参考になると思われますので掲載いたします。

    大阪府大阪市西区土佐堀1-4-8 日栄ビル703A 有限会社あゆみコーポレーション内 
    日本プライマリ・ケア連合学会担当係

    新型コロナウイルス感染症対策専門家会議

    厚生労働省は、専門家会会議において「感染拡大の防止に向けた日本の基本戦略」について以下の助言が政府になされたと報告した。
    「専門家会議では、日本で新型コロナウイルスに対応するための基本的な考え方を、社会・経済機能への影響を最小限としながら、感染拡大の効果を最大限にするという方針とし、政府に助言をしてきました。

    その具体的な戦略は、「クラスター(集団)の早期発見・早期対応」、「患者の早期診断・重症者への集中治療の充実と医療提供体制の確保」、「市民の行動変容」「という3本柱であると考えています。
    この戦略は世界保健機関(WHO)の推奨する戦略とも一致しており、既にシンガポールや香港などで実施されているのと同等の戦略です。」

    そこで同会議から国民へ提示された「新型コロナウイルス感染症のク ラスター(集団)発生のリスクが高い日常生活における場面についての考え方」を掲示します。(スペイン語、ポルトガル語へのgoogle翻訳)。